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Photographer: Akio Kon/Bloomberg

10ー12月期GDPは年率1.9%増に上方修正-設備投資が押し上げ

更新日時
  • 設備投資は2.7%増に上方修正、個人消費は0.4%増に下方修正
  • 日本経済が力強さに欠けるという評価変わらず-みずほ総研の有田氏
A man runs toward tanks in Nagoya, Japan, on Tuesday, July 31, 2018. Japan is scheduled to release trade balance figures for July on Aug. 16.
Photographer: Akio Kon/Bloomberg

2018年10-12月期の実質国内総生産(GDP)改定値は、法人企業統計における設備投資の増勢を受けて、速報値から上方修正された。市場予想を上回った。1月のモノやサービスを含む海外との総合的な取引を示す経常収支は、貿易収支が赤字へ転じたものの、55カ月連続の黒字となった。内閣府と財務省がそれぞれ8日発表した。

キーポイント

  • 10 -12月期GDPは前期比0.5%増と速報値(0.3%増)から上方修正(ブルームバーグ調査の予想中央値は0.4%増)
  • 年率換算は1.9%増と速報値(1.4%増)から上方修正(予想は1.7%増)
  • 個人消費は0.4%増と速報値(0.6%増)から下方修正(予想は0.6%増)
  • 設備投資は2.7%増と速報値(2.4%増)から上方修正(予想は2.7%増)
  • 1月の経常収支は前年同月比1.4%増の6004億円の黒字(ブルームバーグ調査の予想中央値は1610億円の黒字)
  • 輸出から輸入を差し引いた貿易収支は46.0%増の9648億円の赤字(予想は1兆1331億円の赤字)-2カ月ぶり赤字
  • 海外配当金や債券利子などの第1次所得収支は15.1%増の1兆7592億円の黒字

GDPと設備投資の推移

エコノミストの見方

みずほ総合研究所の有田賢太郎上席主席エコノミスト:

  • 7-9月期の落ち込みを取り戻すことはできなかった。足元の日本経済が力強さに欠けるという評価は変わらない。設備投資については反動増がもう少し期待できた
  • 1-3月期は恐らく個人消費も必ずしも強くない、海外の輸出も中国中心に弱く、非常に厳しい結果が出てくる可能性がある。4-6月期以降も海外の輸出が弱く、設備投資もこれから徐々に伸びが鈍化してくる
  • 景気判断の下方修正も可能性としては十分あり得る。1月の生産は中国の春節の影響はあるとは思うが、それにしても弱い。2-3月の生産計画も強いとは言えない
  • メインシナリオとして消費税の先送りはないとみている。一方、海外経済がこれまで以上に弱い結果が出てきた場合、見直しの可能性も出てきてしまう

                           
ニッセイ基礎研究所の斎藤太郎経済調査室長:

  • 上方修正となったが第4四半期のリバウンドが物足りないものだったという見方を変える必要は全くない
  • 心配すべきは年明け以降の足元の四半期。海外経済の減速、特に中国やITセクターの調整もあり、景気後退に入る可能性はそれなりに高くなっている
  • 日本経済は少なくとも踊り場であり、緩やかに回復しているという状態ではない
  • この弱さがどれくらい続くかは分からないが、この状態で消費増税があるというのはよろしくなく、懸念材料

背景

  • 10-12月期法人企業統計では、GDP改定値に反映されるソフトウエア除く設備投資が前年同期比5.5%増と市場予想を上回り、自然災害の影響で落ち込んだ前期から回復。季節調整済みの前期比も2四半期ぶりプラス転換
  • 10-12月期GDP速報値は、自然災害で落ち込んだ個人消費や設備投資が持ち直し、2四半期ぶりのプラス成長。一方、外需寄与度は情報関連材中心に中国向け輸出が弱含み、3四半期連続マイナスだった
  • 内閣府が7日発表した1月の景気動向指数は、一致指数が3カ月連続で悪化。基調判断は既に景気後退局面に入った可能性が高いことを示す「下方への局面変化を示している」と、従来の「足踏み」から下方修正された
(エコノミストのコメントを差し替えて更新します.)
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