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Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg
Cojp

景気動向指数「下方への局面変化」に判断下げ-4年2カ月ぶり

更新日時
  • 昨年9-12月までは「足踏み」:一致指数が3カ月連続で悪化
  • 景気は緩やかに回復しているとの認識に変わりはない:菅官房長官

内閣府は7日発表した1月の景気動向指数(一致指数)の基調判断について、景気後退局面に入った可能性が高いことを示す「下方への局面変化」に引き下げた。2018年9月から12月までは「足踏み」としていた。

  「下方への局面変化」は、事後的に判定される景気の山がそれ以前の数カ月にあった可能性が高いことを示す。この表現が使われたのは、消費税率8%への引き上げの影響で消費低迷が続いていた2014年11月以来。政府は第2次安倍内閣が発足した12年12月から始まった景気拡大期間が、今年1月時点で74カ月となり、「戦後最長の可能性がある」との認識を示していたが、今後修正される可能性が出てきた。

1月の景気動向指数の概要はこちらをご覧下さい

  1月の景気動向指数(2015年=100)速報値は、景気の現状を示す一致指数が前月比2.7ポイント低下の97.9と3カ月連続で悪化した。指数を構成する9指標のうち速報値からデータが利用可能な7指標が全てマイナス寄与となり、特に投資財出荷指数(除く輸送機械)や鉱工業生産指数、耐久消費財出荷指数などの低下が響いた。先行指数は1.3ポイント低下の95.9と5カ月連続で悪化した。

景気一致指数の推移

   

  

  菅義偉官房長官は同日の記者会見で、「景気動向指数は各経済指標の結果をそのまま指数化するため、例えば中国の春節時期が早いことから輸出が手控えられるなど本来であれば景気の基調とは分けて考えた方がよい要因の影響もある」と説明。「政府はさまざまな経済指標を分析するとともに、指標の動きの背景にある経済環境や企業の景況感などを総合的に勘案して景気の基調を判断している」とし、景気は緩やかに回復しているとの従来の認識に「変わりはない」と語った。

  第一生命経済研究所経済調査部の新家義貴主席エコノミスト(リポート):

  • 今月の落ち込みについては中華圏の春節に伴うアジア向け輸出の大幅減少が影響している面も大きいとみられるため、2月の数字も併せて判断する必要はあるだろう
  • 仮に2月の戻りが限定的なものにとどまるようであれば、1-3月期のGDP(国内総生産)マイナス成長を予想する向きが増えるとみられ、実態としても景気は変調をきたしているとの評価が優勢になってくるだろう

  三井住友アセットマネジメントの宅森昭吉チーフエコノミスト(リポート):

  • 中国経済の成長鈍化などに伴い、国内生産の伸びが鈍くなっているのが主因だ。ただし、中国は19年に2兆元(約33兆円)規模の減税などの経済対策が実施される予定で、年央以降の景気浮揚効果が期待される
  • にわかに「戦後最長の景気拡張は幻で、昨年秋から景気後退局面に入っている可能性がある」との見方が出てくるかもしれない
(第4段落に菅官房長官のコメントを追加して更新します.)
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