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Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

みずほFG:今期純利益予想800億円に減額-損失6800億円計上

更新日時
  • 固定資産で約5000億円の減損損失、有価証券売却損など約1800億円
  • 前倒しの一括処理で、次期中計からの構造改革につなげるー坂井社長
The Mizuho Financial Group Inc. headquarters, center, stands at dusk in Tokyo, Japan, on Friday, April 21, 2017. Mizuho is scheduled to release full-year earnings figures on May 15.
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

みずほフィナンシャルグループは6日、今期(2019年3月期)の純利益予想を従来の5700億円から800億円に下方修正すると発表した。ブルームバーグが集計したアナリスト16人の今期純利益予想の平均5543億円を大幅に下回る見通しだ。店舗の減損や市場部門の再構築を前倒しして一括処理することで、来年度から始まる次期経営計画での構造改革につなげる。

Mizuho International's Head of Global Markets Peerbhoy to Exit

みずほ銀行の店舗ロゴ(都内)

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  国内リテール事業部のソフトウエアや統合対象店舗などの固定資産について約5000億円の減損損失を計上するほか、外国債券など有価証券ポートフォリオ再構築で約1800億円の損失を計上する。今期の年間配当予想は1株当たり7.5円と従来の水準を維持する。

  同日会見した坂井辰史社長は、今回の取り組みは社長就任時に掲げた構造改革につなげるための「反転攻勢」であるとしながらも、収益については事業環境の不透明感から「決して楽観視はしていない」と述べた。ただ、損失を計上することで収益の質が上がることになり、「来年度以後の安定配当に向けてかなりの手応え」を感じていると語った。

  また、多額の損失を出したことへの経営責任として、自身の今期報酬の業績連動分を全額カットするほか、その他の役員については業績連動分の全額または一部カットすることを報酬委員会で検討していると明らかにした。

  同社は2017年11月に抜本的構造改革を発表。現在策定中の来期(20年3月期)を初年度とする次期経営計画で、ビジネス構造や財務構造、経営基盤の3つの改革を基本方針として今年5月に公表する見通し。同計画の策定過程で主要連結子会社のみずほ銀行、みずほ信託銀行、みずほ証券で計6800億円の損失を19年3月期決算で計上する見込みになったと説明している。

  次期経営計画では、顧客ニーズの構造変化に対応し、経営資源配分などのミスマッチを解消し新ニーズへの対応を図るほか、柔軟な事業・収益構造を構築、社債などの市場環境の変動といった事業環境悪化のリスクに備えるなど財務基盤の強化や収益のボラティリティーの抑制を目指す。

  格付投資情報センター(R&I)の久保太郎チーフアナリストは、みずほFGも含めた国内行全体でリテール事業の収益性が低下しており、それが長期化していることが大きな問題と指摘。「今回の固定資産の減損は、会計上それを全面的に織り込んできた」とみている。特にソフトウエアや店舗の件で減損損失の金額が大きく、来期以降、費用減少で利益の上振れ要因となるかもしれないと話した。

  松井証券の田村晋一ストラテジストは株価への影響について、予想外の減損だったので短期的にはネガティブと指摘。次の決算発表で来期の業績予想が開示されるまではさえない水準が続くとの見通しを示した。さらに、マイナス金利の影響で銀行株が低迷する中で巨額の減損損失計上が発表されたことで「特に海外投資家の間で、みずほ外しが加速する可能性がある」と述べた。
  

<坂井社長の主な発言は次の通り>
  • 固定資産の減損処理のうち統廃合予定店舗に関わるものは400億円程度
  • 市場部門損失1800億円のうち1500億円が外債ポートフォリオの適正化
  • 次期システム移行分の多くは今回の減損対象
  • 店舗統廃合については今回全て処理、次年度以後の発生はない
  • 次年度以後の投資余力拡大へ、顧客へのソリューション提供がより可能に
(会見のコメント等を追加して更新します.)
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