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サマーズ元米財務長官:「現代金融理論」に「重層的な誤り」指摘

  • 「フリーランチ」を期待させるとして提唱者を批判-論戦参加
  • 財政赤字に好意的な現代金融理論、民主党左派中心に支持拡大

サマーズ元米財務長官は、財政赤字に好意的な「現代金融理論(MMT)」について「重層的な誤りがある」と論評、「フリーランチ」を期待させるものだとしてその提唱者を非難した。MMTを巡りエコノミストの間に広がりつつある論戦に加わった形だ。

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サマーズ元米財務長官

撮影: David Paul Morris/Bloomberg

  民主党左派を中心に支持が増えているMMTだが、クリントン政権で財務長官、オバマ政権で国家経済会議(NEC)委員長を務めたサマーズ氏は、著名エコノミストとして批判の急先鋒に新たに名を連ねた。同理論では、自国通貨で歳出を賄う政府は課税もしくは借り入れの必要さえなく、特に現在のように低インフレの場合、財政赤字拡大の余地があるとされる。

  米国の財政赤字と公的債務残高が急増する一方で、債券市場にはほとんど動揺の兆しは見られない。

Bond yields have stayed low even as the national debt surged

  ハーバード大学の経済学教授を務めるサマーズ氏は、4日遅くの米紙ワシントン・ポストに掲載の論説で同理論に関し、低金利環境での財政政策には再考が求められるとの「正当な考え」に根差していると指摘。ただ、米政府はいかなる求職者にも職を与え、中央銀行を通じて「経済への負担は一切なし」で計画を賄うことができるとの論旨を巡り、「非主流派エコノミストがばかげた主張にまでこじつけた」と記した。

  サマーズ氏は、MMTのアプローチには「一定の地点を超えれば」超インフレにつながる可能性があり、米経済に対する外的制約を無視しているため通貨崩壊のリスクがあると論じた。

原題:Summers Slams ‘Fallacious’ MMT as Economics Battle Heats Up (1)(抜粋)

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