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元GS、オアシスの紫垣氏がアクティビストファンド-標的は日本企業

  • 株価だけに注目する提案では長い目で尊敬されないー紫垣氏
  • 新たな投資家の参入を歓迎ーオアシスのフィッシャーCIO

香港のヘッジファンド、オアシス・マネジメントの元投資アナリスト、紫垣拓也氏(31)が投資会社を設立、1月からファンド運用を始めた。「株価だけに注目する提案では長い目で投資家として尊敬されない」とし、合併・買収(M&A)に強いアクティビスト(物言う投資家)を目指す。日本の規制動向や経営環境を分析してM&Aや業界再編の可能性が高い業界を探し、集中的に投資する。

  ファンドはシンガポールに本拠を置く「ローン・アルファ・キャピタル・マネジメント」が運用。紫垣氏が昨年7月、元野村証券の藤野俊一郎氏、元長島・大野・常松法律事務所の逵本憲祐氏と3人で設立し、最高投資責任者(CIO)に就任した。同ファンドは主に欧米の機関投資家から資金を募る。投資先は日本株10銘柄以下に厳選し、5年後に1000億円の運用残高を目指す。目標リターンは年率15ー19%。

  紫垣氏は「国内には過当競争の結果、低収益に陥っている業界が多い」と指摘。同ファンドが業界ごとに再編の阻害要因をあぶり出し、対話や提案でM&Aを促すことで「収益構造が改善すれば企業価値も株価も上がる」と述べた。アクティビストファンドを自任し、対話が通じない場合は投資家向けのキャンペーンなど、株主として「認められた権利の中で全ての選択肢を打っていく」とした。

  具体的には、ドラッグストアやホームセンターなど、国内依存度が大きく過当競争が進みがちな業界に注目しているという。また、米国などに比べてノンコア事業を抱える巨大企業が多く、こうした事業の切り出しに関わることで、結果的に「株主、顧客、従業員ら全ての利害関係者に喜んでもらえるような提案ができる」との考えを示した。

  紫垣氏は早稲田大学政治経済学部卒。JPモルガン証券を経て2012年にゴールドマン・サックス証券に入社、日米で投資銀行業務などに従事した。17年にオアシスに入社し、IT企業GMOインターネットに対する企業統治の改善提案などに関わった。

  オアシスのセス・フィッシャーCIOは「日本で長く対話を続ける投資家の一人として、新たな投資家が参入し、より多くの企業と対話することは日本企業の価値向上に資することであり、歓迎したい」とコメントした。

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