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激しい政治闘争の引き金も-ロシア疑惑で米特別検察官が近く最終報告

  • モラー特別検察官の報告書、バー司法長官が開示範囲や時期を判断へ
  • 民主党は必要ならモラー氏を召喚するとしている

モラー米特別検察官はロシアによる2016年米大統領選への介入疑惑に関する捜査を完了し数日以内にもバー司法長官に最終報告書を提出する見込みだ。しかし、報告書内容の開示の仕方や範囲を巡る激しい攻防など、さまざまなイベントの始まりにすぎないかもしれない。

  議会やソーシャルメディア、そして恐らくは裁判所で、当初非公表の同報告書をどこまで開示するかに関して争いが巻き起こるとみられる。

  さらに捜査結果が、一部の民主党議員が主張するようにトランプ大統領の弾劾にさえつながり得る大統領自身の不正を裏付けるのか、それともトランプ氏と共和党が「魔女狩り」と呼ぶ1年9カ月に及ぶ捜査の末、疑惑は晴れるのかに関して広範な政争も予想される。

  司法省の規定では、特別検察官が最終報告書を司法長官に提出した後、同長官が議会に何を伝え、何を公表するかを決めるとしている。バー長官は自分で最終報告書の概要を作り、それを議会に送付する可能性が高いと示唆している。しかしこのやり方では、一部資料が未公表のままになる見通しだ。

  事情に詳しい関係者によると、モラー氏から報告書を受け取り次第、それを直ちに公表するよう求める圧力が強まっているが、バー長官が概要を作成するまで数日ないし1週間かかる可能性がある。

  バー長官がモラー氏の報告書の議会提出を拒否した場合、民主党は報告書全文の閲覧を求めるとみられる。民主党はさらに、文書やインタビューメモなど捜査資料の閲覧も求める意向を示している。

  下院司法委員会メンバーのラスキン議員(民主)は、「われわれは報告書の提出を求める召喚状送付を含め、入手できるものは何でも入手しようとするだろう。モラー氏ないしそのチームのメンバーの召喚も選択肢の1つだ」と発言。「彼らがこの報告書をどこかのファイルキャビネットに隠せる可能性は極めて低いとみられる」と指摘した。

  完全開示の要求は裁判所に持ち込まれ、最高裁まで争われる可能性もある。また共和党にも全面的に開示すべきだとの意見を持つ議員もいる。

  ホワイトハウス当局者は、民主党がモラー氏の報告書の全面開示を求めた場合、トランプ氏に関する情報の開示の阻止に動く可能性を示唆している。ただ、共謀はなかったという大統領の主張を報告書が裏付けるとみた場合は逆に公表を歓迎することもあり得る。

原題:Mueller’s Final Report Will Ignite an Epic War Over Disclosure(抜粋)

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