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Photographer: Kiyoshi Ota/

「1円で社外取締役やります」米ダルトン、新生銀に創業者の選任要求

  • 大規模かつ継続的な自社株買いや株式を活用した報酬制度も提案
  • オリンパスなど日本企業の一部でアクティビストに歩み寄る動きも
Japanese one yen coins are arranged for a photograph in Tokyo, Japan, on Monday, March 24, 2014. The country's consumption tax is being raised for the first time since 1997 to 8 percent from 5 percent. When the sales tax was introduced at 3 percent in 1989, retailers complained about a shortage of the coins, according to Masao Nakata, an economics professor at Seijo University in Tokyo.
Photographer: Kiyoshi Ota/

米ヘッジファンドのダルトン・インベストメンツは、投資先の新生銀行に宛てた2月18日付の文書に共同創業者のジェイミー・ローゼンワルド氏の履歴書を添付、社外取締役として選任することを求めた。自社株買いの強化などで株価を大幅に高められるとし、報酬は「1円」でいいとしている。

  ブルームバーグが入手した文書によると、ローゼンワルド氏の選任を提案する理由として、米国内外で金融機関の取締役として長年の経験を有していることなどを挙げ、同氏の経験と知識が大きな付加価値をもたらすとしている。

  履歴書によると、同氏は投資会社など6社で取締役経験がある。新生銀の公的資金完済まで報酬は1円で引き受けるとしている。ダルトンは今回の提案に対する新生銀の反応が否定的であれば、6月下旬に見込まれる定時株主総会の議案として提案する予定だという。ブルームバーグのデータによるとダルトンは新生銀株式の5.44%を保有する。

  同文書ではまた、新生銀が大規模かつ継続的な自社株買いを行うことや、幹部社員や役員に対して株式を活用した報酬制度を強化することも合わせて提案している。ダルトンは、時価総額が純資産額を下回っている限り、毎年度少なくとも純利益の90%を自社株買いに充てるべきだと説明している。

  文書では新生銀は前身の旧日本長期信用銀行が経営危機の際に受け、現在も普通株式で残っている公的資金を完済するためには株価を政府が回収目安としている1株7450円以上に上げる必要があるが、自社株買いで株価を大幅に上昇させることができると主張している。1日の株価終値は1557円。

  ダルトンは2017年から大々的に新生銀への提案活動を開始。過剰資本が原因で株式市場での評価が本来価値を大きく下回っていると主張している。昨年6月の定時株主総会で、会社提案の新たな役員報酬制度に対抗してより先鋭的な報酬制度を提案、25%の賛同を得た。

  オリンパスが米バリューアクト・キャピタル・マネジメントからの取締役受け入れを発表するなど、日本企業の一部でアクティビストに歩み寄る動きも出ている。

  新生銀広報担当の幡野浩之氏は、文書を受け取ったことを確認しているとした上で、「株主からの意見として真摯(しんし)に受け止めています」とコメントした。

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