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MUFGは独銀から航空機ファイナンス事業買収へ、7000億円

更新日時
  • 独DZバンク傘下DVBから事業を買収-年内の譲渡完了目指す
  • 成長の柱と位置づける航空機関連の融資を強化

三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)はドイツ第2位のDZバンク傘下のDVBバンクから、顧客向け貸出債権総額約56億ユーロ(約7122億円)の航空機ファイナンス事業を買収する。両社が1日に正式発表した。

Views of Nomura and Other Financial Institutions Ahead of Earnings Report

三菱UFJ銀行の看板

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  MUFGは、旅客機や貨物輸送機向けの融資や助言業務などを手掛ける同事業の買収により、成長の柱の一つに位置づける航空機ファイナンス事業の拡大や人材獲得を図る。MUFG傘下の三菱UFJ銀行がDVBの貸出債権や従業員のほか事業基盤を取得し、系列の東銀リースが航空機に関連する投資マネジメント業務や資産管理業務を引き継ぐ。当局からの承認などを得て2019年末までの完了を目指す。

  同日都内で会見したソリューションプロダクツ部の小西達也次長は、航空機ファイナンスの需要は22年まで年9%成長するとの見込みを示した上で、DVBには目利き力や航空機を管理する力があるとの認識を示した。過熱や下降局面を繰り返す航空機市場でも「しっかりとした機材を有することで、ある程度の耐性で堪えることができる」と述べた。

  MUFGの航空機ファイナンス事業の資産残高は現在約7000億円。DVBから同規模の事業を取得して顧客基盤を拡大するほか、オリジネーション&ディストリビューション(組成と販売)でリスクアセットを切り離すことで資産効率の向上にもつながるとみている。

  SBI証券の鮫島豊喜シニアアナリストは、航空機ファイナンス事業の買収は、MUFGが進める好採算事業へのポートフォリオ入れ替えの一環だとし、「方向性は良い」とコメント。今後、人材活用コストが収益に見合うかなど課題はあるが、全体としてはポジティブな印象だと述べた。

  MUFGは事業戦略「再創造イニシアティブ」で、より戦略性の高い案件に資本をシフトする方針を示しており、17年9月にマレーシアの金融グループCIMBの株式を約680億円で売却する一方、同年12月にはインドネシアの商業銀行バンク・ダナモンの株式を段階的に取得し、最終的に過半数を獲得する戦略出資を発表してきた。

  一方、DZバンクは、DVBの海運事業のエクスポージャーがバランスシートに悪影響を与えて以降、DVBと関連資産の売却を計画している。DVBは最近、独ヘッセン・テューリンゲン州立銀行との間で、鉄道ファイナンス事業の資産の売却契約を締結。複数の関係者によれば、ドイツ銀行が以前、DVBの航空機ファイナンス事業買収に関心を示していたという。

(会見内容を加えて更新します.)
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