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JFE副社長:中国の市況は春節後も堅調-米中交渉やダム事故懸念

  • ヴァーレの鉱山ダム決壊事故で今後の鉄鉱石供給への影響を注視
  • スプレッドは150-200ドルで推移と予想-原料価格次第

JFEホールディングスの岡田伸一副社長は、中国の鉄鋼製品の市況は春節(旧正月)後も堅調に推移しており、ほぼ想定の範囲内にあるとの認識を示した。今後は米中通商交渉の動向やブラジルのヴァーレの鉱山ダム事故が業績にどう影響するかについて注視しているという。

  岡田副社長は27日のブルームバーグのインタビューで、中国では半導体など一部で需要鈍化の兆候が出ている一方で、鉄鋼製品については「中国の日系自動車メーカーなどからの需要を含め堅調」と話した。「トランプ大統領の言動は予測不能」と述べ、米中間の通商交渉がどう進展するかは今後のリスクだと指摘した。

  ただ、世界経済はすでに中国抜きに成り立たない段階に来ており、景気が悪化するようなところまで米国が中国を追い込むことはないとして影響は限定的との見方を示した。その上で、構造改革を慎重に進めてきた中国の政策当局が今後も好調な経済を維持できるかが課題だと指摘した。

  もう一つのリスクは1月のヴァーレの鉱山ダム決壊事故。事故以降、鉄の原料となる鉄鉱石のスポット価格は高騰している。岡田氏は、鉄鉱石生産で最大手の同社からの供給に与える影響について懸念していると話した。ただ、3月までは供給に問題がなく「リスクは4月以降の話」だとし、在庫や価格の変化に注目しながら代替の鉄鉱石調達ルートについても検討を進めているという。

1年間の推移

  中国のスポット鋼板価格から原料の鉄鉱石と石炭の価格を差し引いた利ざや(スプレッド)は昨年夏以降一時1トン当たり300ドル程度だったが、「今は200ドルを少し割り込む程度まで縮まっており、今後も150ドルから200ドル程度で推移する」とみている。

  スプレッドが縮小した背景には鋼板価格の下落と原料価格の上昇がある。今後のスプレッド動向については「原料価格がどう動くか次第で、特にヴァーレのこともあり注視している」と話した。

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