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タイの女性が企業で大成功している理由-政界進出では遅れも

  • タイで女性がリーダー的役職に占める割合は37%-世界平均24%
  • タイは女性議員比率ランキングで193カ国中181位

あるアジアの国で、女性が企業のリーダー的役職に占める割合が37%に上っていることは驚きかもしれない。これは世界全体の平均24%を上回る。この国では最高経営責任者(CEO)の40%、最高財務責任者(CFO)の34%を女性が占める。さらに、この国の女性の高等教育進学比率は男性1人に対し1.41人と、世界で首位だ。

  どの国か推測できただろうか。答えはタイだ。同国は企業分野ではほぼ全てのリーダーシップ関連指標で、他の大半のアジア諸国を上回る高スコアを付けている。アジアの他のほとんどの国をはるかに上回るだけではなく、世界的にも好成績となっている。

  だが、実業界での女性の大きな躍進とは対照的に、タイでは女性の政界進出が遅れている。国連女性機関(UN Women)による2017年の女性議員比率ランキングで、タイは193カ国中181位。軍事政権下にあるタイ議会240議席のうち、女性は現在13人にすぎない。女性閣僚は1人もいない。

  来月予定されている総選挙は、実業界との比較で女性の政界進出の遅れを浮き彫りにするだろう。44党が擁立した首相候補68人のうち女性は8人。

ゆっくり出世

  カモンワン・ウィプラコーン氏(56)は、タイの女性がゆっくり出世した上で企業トップに就くことが可能であることを示している。同氏は証券会社の「最下層」からスタートした。それでも30年にわたる紆余(うよ)曲折の中で出世を遂げ、異業種に転身し、現在はCEOとして大手不動産会社ワン・オリジンを率いる。

Portraits of One Origin CEO Kamonwan Wipulakorn

カモンワン・ウィプラコーン氏

写真家:Brent Lewin / Bloomberg

ファミリー企業

  タイの多くの女性リーダーは同族会社を引き継いでおり、同国で女性の企業トップの割合が高い主な要因の一つとなっている。祖母が約1世紀前に創業した企業チャオプラヤー・エクスプレス・ボートのCEOを務めるスパパン・ピチャイロナロンソンクラーム氏(74)は、「ここは女性にチャンスがある国だ」と話す。

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スパパン・ピチャイロナロンソンクラーム氏

写真家:Siraphob Thanthong-Knight /ブルームバーグ

政界進出

  政界の事情はそれほど明るくはない。コブカーン・ワタナブランクル氏(58)は現在は東芝のタイ部門に復帰しているが、以前は同国初の女性観光相を務め、男性中心の内閣で女性閣僚3人のうちの1人だった。同氏はタイの実業界と政界の主な違いは女性へのサポートの欠如だと指摘した上で、実業界でもリーダー的役割を担う女性が増えることを期待していると話した。

Thailand's Tourism Minister Kobkarn Wattanavrangkul Interview and Images of Tourists

コブカーン・ワタナブランクル氏

写真家:Dario Pignatelli /ブルームバーグ

原題:Women Gain Ground in Thai C-Suites, Not So Much in Government(抜粋)

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