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Photographer: Paul Yeung/Bloomberg

世界一割高な不動産市場で住宅値下がり-香港経済直撃との懸念も

  • 住宅は今年さらに15%値下がりも-ジョーンズラングラサール
  • 持ち家の評価額低下で個人支出のブレーキにも
Buildings stand at the Whampoa Gardens residential development, managed by CK Asset Holdings Ltd., in Hong Kong, China, on Monday, July 30, 2018. CK Asset is scheduled to report half-year earnings results on Aug. 2.
Photographer: Paul Yeung/Bloomberg

香港で主役となる取引は不動産だ。住宅価格が下落し調整局面に近づくにつれ、香港経済全体が直撃を受けるのではとの懸念が広がっている。

  米中貿易戦争と利上げの可能性が消費者心理を損ねる中、世界で最も割高な不動産市場である香港の住宅価格は昨年8月のピークから約9%下げた。米銀JPモルガン・チェースなどは今年1-3月に底値を付けると見込んでいるが、ジョーンズラングラサール(JLL)は一段の悪化を想定し、住宅相場は2019年にさらに15%下落するとの見通しを示した。

  

Golden Land

Real estate contributed 40% of government revenue in 2018

Source: Census and Statistics Department, Inland Revenue Department

Note: Stamp duties levied on property transactions

  不動産市況の悪化を招き得るのは以下のような要因だ。

  土地の供給が不足している香港では、空いている公有地の販売で歳入の大きな部分が賄われる。デロイトによれば、土地売却益の落ち込みにより19年度の予算では財政黒字が63%縮小する見込み。

  

Cash in the (Land) Bank

The contribution to government revenue from land sales is at a two-decade high

Source: Census and Statistics Department

  オックスフォード・エコノミクスのシニアエコノミスト、 トミー・ウー氏が指摘するのは、持ち家の評価額低下で住宅所有者や融資の借り手が以前より貧しくなったように感じ、これが経済全般の重しになり得ることだ。つまり住宅値下がりが個人支出に対するブレーキとして働く可能性がある。

  「住宅値下がりでセンチメントが悪化し、人々は消費により慎重になるだろう」と言うウー氏は、「抵当物件の価値が下がれば、借り入れに対する圧力も高まる」とも話す。

Pillar of Growth

Real estate accounts for one-fifth of Hong Kong's GDP, almost as much as trade

Source: Census and Statistics Department

Note: Data as of 2016

  香港株式市場における不動産銘柄の存在感は極めて大きく、ブルームバーグの集計データによると、ウエートでは金融と通信に次ぐ3位のセクターだ。

  このことは株式市場のパフォーマンスが不動産セクターと密接に結び付いていることを意味し、住宅が前回値下がりした15-16年に香港株の指標であるハンセン指数は約10%下落した。それから不動産市場がブーム期に入り、住宅価格が18年半ばに過去最高となる中で、ハンセン指数は約40%上昇した。

Developer Heavy

Hong Kong's benchmark index is more skewed to developers than global peers

Source: Bloomberg

Note: Data as at Feb. 22

原題:Where Property Goes in Hong Kong, So Goes the City’s Economy(抜粋)

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