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中国大連で豪州産石炭の輸入禁止との報道-お決まりの外交戦術か

  • 大連や盤錦、丹東など5つの港湾で2月初めから停止とロイター
  • 尖閣諸島巡る対立では、中国がレアアースの対日輸出を遅らせた

中国遼寧省大連の税関当局がオーストラリアからの石炭輸入を無期限に禁止したとロイター通信が報じた。大連港集団の担当者が述べたとしている。世界最大の石炭消費国と石炭輸出国の間に緊張が高まっている。

  ロイターによると、港湾担当者は大連や盤錦、丹東など5つの港湾で2月初めから豪州産石炭の通関が認められていないと語った。担当者の氏名は明示していないが、この担当者は全体の石炭輸入について今年の上限が1200万トンになるとも話したという。中国東北部のこの地域では2017年に約1300万トンの石炭を輸入し、中国全体の7%程度を占めた。

  ブルームバーグの取材に対し大連港の取締役会秘書室はコメントを控えた。中国の税関当局および商務省にファクスでコメントを要請したが、今のところ返答はない。

Key Supplier

China buys almost half of its overseas coking coal supply from Australia

Source: China’s General Administration of Customs

  中国は豪州にとって最大の貿易相手国だが、中国政府が豪州の政治やメディア、大学に介入しているとの懸念が強まる中で両国間の緊張がエスカレートしている。豪政府が安全保障懸念を背景に、中国の華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)と中興通訊(ZTE)が次世代移動通信機器を豪州の通信事業者に提供することを昨年8月に禁じたことにも、中国側は反発していた。

  中国には外交政策の目標達成で、通商関係を利用してきた歴史がある。例えば、韓国のロッテグループが米軍による高高度防衛ミサイル(THAAD)配備の土地を韓国政府に売却することで合意すると、中国は防火の安全基準に違反しているとして同国にあるロッテ店舗の半数以上の営業を差し止めた。

  尖閣諸島を巡る日本との10年の対立では、レアアース(希土類)の対日輸出を遅らせた。中国政府はレアアース輸出を禁止したとは一切認めなかったが、日本以外で遅れを報告した国はなかった。フィリピンは12年、南シナ海のスカボロー礁海域を巡る領有権対立で中国の標的となった。中国は不要なフィリピン旅行を避けるよう観光客に求め、フィリピン産果物の検疫検査などを強化した。
 
  資源商社グレンコアのアイバン・グラゼンバーグ最高経営責任者(CEO)は20日の決算発表後、豪州産石炭の中国での通関が遅れている背景には「若干の政治的問題がある」と述べていた。「どんな大きな影響があるか、今後の影響がどうなるか、この外交を巡る対立がいつ解消されるのかを見極めるため注視していく」とアナリストらに語った。

原題:China-Australia Tensions Rise as Coal Ban Reported (Correct)(抜粋)

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