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Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

1月の全国消費者物価0.8%上昇、伸び拡大-宿泊料など上昇反映

更新日時
  • 生鮮食品とエネルギーを除く全国コアコアCPIは0.4%上昇
  • この1-3月がピークになる可能性も-三菱モルガンの宮嵜氏
A customer places a Japanese 1,000 yen banknote on a checkout counter while making a purchase at an Akidai YK supermarket in Tokyo, Japan, on Tuesday, Feb. 19, 2019. Economists trimmed their Japan growth forecasts for this year despite a better-than-expected fourth quarter annualized gross domestic product figure, according to a survey conducted by Bloomberg News.
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

総務省が22日発表した1月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は前年比0.8%上昇と、4カ月ぶりに前月の伸びを上回った。自動車保険料の値上げや宿泊料金の上昇拡大などが指数の押し上げに寄与した。一方、石油製品価格の上昇鈍化を映し、エネルギーの寄与度は縮小した。

キーポイント

  • 全国コアCPIは前年比0.8%上昇(ブルームバーグ調査の予想中央値は0.8%上昇)ー上昇は2年1カ月連続、前月は0.7%上昇
  • 生鮮食品とエネルギーを除く全国コアコアCPIは0.4%上昇(予想は0.4%上昇)ー前月は0.3%上昇
  • 総合CPIは0.2%上昇(予想は0.2%上昇)-前月は0.3%上昇

2%目標には距離

エコノミストの見方

三菱UFJモルガン・スタンレー証券景気循環研究所の宮嵜浩シニアエコノミスト:

  • コアCPIはサービス価格の堅調に支えられ、何とか1%弱の伸びを維持したが、この1-3月がピークになるかもしれない
  • 耐久財や半耐久財など財価格は需要の弱さが下落圧力につながっている。2018年はほぼゼロ成長で需給ギャップの改善は止まっており、今後も下落圧力が続くだろう
  • サービス価格は人件費の上昇圧力から、先送りされてきた価格上昇が徐々に顕在化しているが、賃金上昇が加速する感じもないので、上昇ペースは緩やかなものにとどまるだろう

          
第一生命経済研究所の新家義貴主席エコノミスト:

  • 小幅改善したがこれをもって物価基調の改善の兆しと捉えるべきではない。宿泊料などの一時的な要因が寄与し、基調の改善を反映しているわけではない
  • 分かりにくくしているのが、まだ最近の原油価格の下落が反映されていないこと。今後2月、3月はこの程度の水準で動き、春くらいから明確に鈍化するだろう。まだ携帯料金の値下げを織り込んでいないが、今年はコアで0%近傍まで落ちていくとみている
  • 今日の数字をもって日銀の物価に対する見方が変わることはない。目標達成までは長期戦であり、かなり粘り強く緩和を続けなければならないことを改めて確認させる内容

詳細

  • 上昇は電気代(7.2%)、都市ガス代(7.8%)、宿泊料(5.8%)、たばこ(8.6%)。下落は生鮮野菜(21.2%)、携帯電話通信料(4.3%)
  • 電気代、都市ガス代は原油価格下落を遅れて反映するので引き続き上昇幅が拡大したが、ガソリン代の伸びが大幅に縮小。エネルギー全体としてコアCPIの伸びを押し下げる方向に働いた-総務省担当者
  • 自動車保険料(任意)は1月から各社が値上げした影響で上昇し、コアCPI全体の伸びを押し上げた-総務省
  • 宿泊料は日並びの影響で伸びを高めたが、2月にはこうした要因ははく落する-総務省

背景

  • 物価の基調は引き続き弱く、原油相場の下落がさらに物価の足を引っ張る要因になっている。WTI原油先物は1バレル=55ドル前後と前年を下回る水準で推移しており、ガソリン価格はCPIの伸び率全体を押し下げる方向に作用している。電気代と都市ガス代は引き続き上昇しているが、2月で伸びは一服する見込み
  • 日本銀行は前月の経済・物価情勢の展望(展望リポート)で、2018年度のコアCPI前年比の見通し(政策委員の中央値)を0.9%上昇から0.8%上昇へ、消費増税と教育無償化の影響を除く19年度を1.4%上昇から0.9%上昇へ、20年度は1.5%上昇から1.4%上昇に下方修正した
  • 昨年10-12月の実質国内総生産(GDP)は前期比0.3%増と2四半期ぶりにプラス成長となったが、前期の自然災害による大幅な落ち込み(0.7%減)を取り戻すには至らなかった

          

(詳細を追加し、エコノミストコメントを差し替えて更新します.)
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