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Photographer: Tim Rue

不振の自動車業界にトランプ政権が追い打ち-追加関税発動の懸念

  • 中国の乗用車販売、1月も前年割れ-米欧も減少、日本も振るわず
  • EVへの投資が重荷となる中、主要市場の落ち込みを補うのは困難
Nissan Motor Co. vehicles are loaded onto car carriers for dealer delivery at the Port of Los Angeles in Los Angeles, California, U.S., on Friday, June 28, 2013. Domestic and total vehicle sales data is expected to be released on July 2.
Photographer: Tim Rue

トランプ米大統領が輸入車への追加関税を発動すれば、世界的な市場の冷え込みと闘う自動車メーカー各社にとってさらなる打撃となる。

  トランプ大統領は17日、自動車輸入が国家安全保障に及ぼす影響について調査した商務省の報告書を受け取った。これを受け、欧州委員会のスキナス報道官は米国が欧州連合(EU)からの輸入車に追加関税を発動すれば速やかに報復すると表明。茂木敏充経済再生担当相は19日の閣議後会見で、日米貿易協定の協議中は、昨年9月の日米首脳会談の共同声明の精神に反する行動を取らないことが明確になっていると指摘した。

  18日には中国自動車工業協会(CAAM)が1月のディーラー向け乗用車販売がまたもや前年割れになったと発表。欧州や米国に続き、世界最大の自動車市場である中国も不調のスタートとなり、電気自動車(EV)や自動運転車へのシフトに過去最大規模の投資を行うさなかに減益に見舞われている自動車業界への懸念が強まった。

Car Crunch

China passenger vehicle sales fell by most since 2012 as economy, trade woes mount

Source: China Association of Automobile Manufacturers

  この10年間に世界の自動車産業の成長をけん引してきた中国の不調が長引く中、自動車メーカーがほかに集中すべき国・地域はほとんど見当たらない。日本市場も変調を来しており、他の比較的小さい市場で主要市場の落ち込みを補うのは難しい。

  ローランド・ベルガーの北京在勤自動車アナリスト、グ・ヤタオ氏は、中国の「下振れ圧力はなお存在している」とした上で、「政府は市場てこ入れの刺激策を採用していない」と指摘した。

  世界的な販売鈍化により、フォード・モーターやフォルクスワーゲン(VW)、トヨタ自動車など、ほとんど全てのメーカーが利益を圧迫されている。EVや自動運転車開発に多額の投資を行う中で、貿易問題や政治の混乱、ディーゼル車の衰退に加え、配車サービスやカーシェアリングの浸透で自動車を所有する必要性の低下が見込まれることも重しとなっている。

Bloomberg Opinion Columnist Bryant talks about the probe into whether imported vehicles pose a threat to the U.S..

(出典:ブルームバーグ)

原題:Trump Adds to Carmakers’ Woes as Markets Across Planet Wane (1)(抜粋)

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