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Photographer: Akio Kon/Bloomberg

1月貿易収支は4カ月連続の赤字-中国向け輸出が大幅鈍化

更新日時
  • 輸出額は前年比8.4%減と2カ月連続減少、輸入は0.6%減
  • 米中貿易戦争による間接的な影響が明確に-東海東京調査・武藤氏
A gantry crane carries a Sinokor Merchant Marine Co. container at a shipping terminal in Yokohama, Japan, on Monday, Feb. 18, 2019. Japan is sticking to its view that the U.S. won’t apply higher tariffs on imports of Japanese cars and auto parts so long as negotiations toward a trade deal continue, according to Tokyo’s lead negotiator with Washington. Negotiations over a trade deal announced last September by Trump and Abe have yet to start, partly due to ongoing talks between Washington and Beijing.
Photographer: Akio Kon/Bloomberg

輸出から輸入を差し引いた日本の貿易収支は1月速報で1兆4152億円の赤字と、4カ月連続の赤字となった。中国向け輸出が大きく減少する中、赤字幅は市場予想を上回った。財務省が20日発表した。

キーポイント

  • 貿易収支は1兆4152億円の赤字(ブルームバーグ調査の予想中央値は1兆291億円の赤字)-前月は567億円の赤字
  • 輸出は前年比8.4%減(予想は5.7%減)の5兆5742億円と2カ月連続減少-前月は3.9%減
    • 輸出数量指数は9.1%減と3カ月連続の減少
  • 輸入は0.6%減(予想は3.5%減)の6兆9895億円と10カ月ぶりの減少-前月は1.9%増

輸出の伸びがさらに鈍化

     

エコノミストの見方

東海東京調査センターの武藤弘明チーフエコノミスト:

  • 輸出は異常な弱さ。中国の減速が一番大きな要因で、そこに米中の貿易戦争が重しとなり悪化している。貿易戦争が日本にも間接的に影響を及ぼしていることが明確になってきている
  • 輸出の弱さは企業のマインドを冷やし、収益も悪化させる。そうなると設備投資に影響が出る。市場には米中貿易交渉に楽観的な見方が出始めているが、マクロ経済はいったん調整が始まると元に戻るまで時間がかかる
  • 今日の数字を見ると第1四半期の実質年率成長率は1%を割る可能性が十分ある。景気後退に入るとは思わないが、結構深刻な踊り場がしばらく続くとみておいた方が良い

バークレイズ証券の前田和馬エコノミスト:

  • 中国の貿易統計でみる中国の輸入の落ち込み幅は1.5%減。それに比べると、日本の輸出がここまで大きく落ち込んだのは想定外
  • 昨年度の半導体製造装置の輸出拡大の裏の影響が出たことと、全体の景気の落ち込みによる資本財関連の弱含みが影響
  • 春節に中国側は工場を止めることになるので、ICチップや半導体部品の輸入を抑制する動きの影響が出ている部分もある
  • 今月の結果に関しても下振れリスクや不確実性は大きい。基本シナリオとしては横ばい圏でみながら、先行き不透明感から米中貿易戦争のリスクに警戒が必要

詳細

  • 12月の輸出額は17年1月以来の低水準、世界的に半導体関連の輸出が減少している-財務省担当者
  • 貿易赤字幅は14年3月(1兆4501億円)以来の大きさ-財務省
  • 国・地域別輸出額では、中国向け(17.4%減の9581億円)が17年1月以来の低水準-財務省
  • 1月の中国貿易は旧正月の影響を受けやすい-財務省
  • 1月の月例経済報告では中国景気が緩やかに減速していると認識、その影響もあるのかもしれない-財務省

背景

  • 12月の機械受注は、民間設備投資の先行指標となる船舶・電力を除く民需の受注額が2カ月連続減少、特に外需は21.9%減と落ち込みが大きい
    • 基調判断は従来の「持ち直しの動に足踏みがみられる」から「足踏みがみられる」に変更された
(詳細を追加し、エコノミストコメントを差し替えて更新します.)
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