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騰勢強めるソフトバンクG株、よみがえる「短期集中型」自社株買いの記憶

更新日時
  • 16年は取得終了まで株価は54%上昇、過去2回は前倒しで取得終了
  • ソフトBG「買い付けのタイミングは信託銀行に任せてある」と説明
孫正義社長

孫正義社長

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
孫正義社長
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

自己株式の取得を発表した企業の株価は株主資本利益率(ROE)改善期待などから上昇しやすいが、勢いには差がついている。ソフトバンクグループは発表した後も、なお騰勢を強めており、前回の記憶が市場によみがえっているという。

  発行済み株式総数の10%を上限とする自社株買いを6日発表したソフトBGは翌7日に急伸したあと14日まで連騰。14日終値は6日に比べ28%上げた。ほかの銘柄の株価を発表前の終値と比べると、2.7%の自社株買いを5日開示したヤマハは7.7%高、2.4%取得を8日寄り前に公表したソニーは6.9%高。取得比率の違いを考慮しても、ソフトBGの上昇率は大きい。

上限金額枠5000億円を半年で買い切る

  ソフトBGが2016年2月15日に発表した前例では、実施期間が今回と同じ当初1年間で、上限は発行済み株式総数の14%。2月の半月だけで買い入れ金額枠の4の1ほどを買い入れ、5-6月の休止を挟んで8月には残っていた枠の半分を一気に取得、半年で終了した。

  多くの企業が相場への影響を避けるために平準化して断続的に買い付けるのとは対照的だ。ソフトBGの株価は8月に跳ね上がり、自社株買いの終了を公表した8月17日終値は6767円。発表時から54%上昇した。

  さかのぼって、15年8月6日に発表した発行済み株式総数の1.68%の自社株買いでは、約8カ月設けた取得期間に対して7営業日後の同月17日に終了を発表した。株価水準を確認しながら、短期型の買い入れたのがうかがえる。

  東海東京調査センターの鈴木誠一マーケットアナリストは「過去の自社株買いを検証すると比較的早いうちに結構な金額で買い入れしているため、今回もそういう状況になっている可能性は高いのではないか」と話し、足元の株高は好業績などの要因が重なっているとしつつ、一部投資家の期待が高まりやすい構図を説明する。

  ソフトBGでは自社株買い実施について「買い付けのタイミングは信託銀行に任せてある。法令に従い、2月の取得状況を3月15日までに開示する予定」と広報担当の澤竹大輔氏は話した。

  15日のソフトBGは前日比0.7%安で始まり、午前終値は1.3%安の1万665円と7営業日ぶりに反落。

(最終段落にソフトバンクGの株価を追記します.)
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