米経済は「良好」、パウエル議長に地区連銀総裁が相次ぎ同調
Christopher Condon、Dara Doyle-
メスター、ジョージ、ハーカーの3氏も明るい景気認識示す
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フィラデルフィア連銀総裁:19年と20年に1回ずつの利上げが適切
米連邦準備制度当局者の間では、経済に対する認識が明るい表現で統一されているかのようだ。
クリーブランド連銀のメスター総裁は「非常に良好な状態」と述べ、フィラデルフィア連銀のハーカー総裁は「引き続き好調」と指摘。カンザスシティー連銀のジョージ総裁も12日遅くに「極めて良好な状況」と評価した。いずれも「米経済は良好な状況」としたパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長と口をそろえた格好だ。

メスター総裁
一連の発言には、米経済に対する安心感を国民に抱かせ、経済の軌道を維持する当局の決意をあらためて示す意図がある。こうしたメッセージは投資家の不安を和らげ、昨年遅くに広がったような売り浴びせを防ぐことにも役立つ。
金融当局は1月に利上げを見送り、世界経済の減速や金融環境の引き締まりといった要因が、着実な米成長の継続という見通しにどう影響するか、見極める姿勢を示した。
これは2019年に2回の利上げを予想した昨年12月の政策スタンスからの転換であり、追加利上げ期待、そして過剰な政策引き締めで景気を低迷させるリスクを和らげるものだ。
メスター総裁はケンタッキー州レキシントンでの講演で「将来の金利調整に関して、当局は様子見のアプローチを採用した」と説明。「政策は当面、経済見通しや見通しに伴うリスクに対して細かく調整されたものになると考えている」と語った。

ジョージ総裁
当局者らは次の動きが利上げにも利下げにもなり得るようなシグナルを発しているが、若干の利上げを正当化するだけの力強い成長になるというのが基本的な認識だ。ただ近くそうした状況になるということではない。
アトランタ連銀のボスティック総裁はダブリンで開かれたフォーラムで、「全てが予想通りの展開になれば、私は2019年に1回の利上げを見込む。経済は2018年ほど力強くはならないが、長期の潜在成長率は上回るというのがわれわれの予測だ」と述べた。
フィラデルフィア連銀のハーカー総裁も金融政策について同じような見通しを持っており、13日の昼食会向けのスピーチでは、「19年に1回の利上げと20年に1回の利上げが適切だ」と発言。その後、利上げの見通しに辛抱強さを維持し、今後のデータを注視していく考えを示した。
原題:Fed Officials Converge on U.S. Economy: It’s in a Good Place (1)(抜粋)