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グリーンスパン氏:米国の財政は「極めてアンバランス」な赤字軌道

  • 元FRB議長、財政赤字がインフレに拍車掛けるリスクを警告
  • 「政治的には財政赤字はあまり重要でないが、問題はその影響だ」

米国の財政赤字が1兆ドル(約110兆円)に向けて拡大する状況について共和・民主両党の政治家はおおむね沈黙しているが、グリーンスパン元連邦準備制度理事会(FRB)議長は、無関心でいられる状況が続くことはないと話す。

  1987年から2006年までFRBを率いたグリーンスパン氏は電話インタビューで、「これは極めてアンバランスな状況だ」と述べ、「政治的には、財政赤字はあまり重要ではないが、問題はその影響だ」と指摘した。

Tax Cut Billions Fail to Spur Spending as CEOs Safeguard Profits

グリーンスパン元FRB議長

写真家:Andrew Harrer / Bloomberg

  グリーンスパン氏(92)にとって、最大の懸念はインフレだ。財政赤字がこれほどまでの規模に膨らんだのは09年に終了したリセッション(景気後退)後の時期以来。景気拡大は10年目を迎え、労働市場は1960年代以降で最も逼迫(ひっぱく)している。

  インフレはコントロールされており、13日に発表されるデータは2016年以降で最も抑制された物価動向を示す見通しだが、米国の歳出で物価圧力に拍車が掛かると投資家が懸念し始めれば、海外勢の米国債需要が既に減退する中で、国債購入を抑制する恐れもある。

Burden swells as deficit grows, Fed shrinks portfolio

  グリーンスパン氏は「政治システムが反応するのは、いつもそうであるように、財政赤字が最終的にインフレを生じさせるときになってからだ」と指摘。「現時点ではスタグフレーションの兆候が見られるものの、まだそこには到達していない」との認識を示した。

  議会予算局(CBO)によると、連邦財政赤字は22会計年度に1兆ドルを超過する見通し。トランプ大統領の就任後初の通年(18年度)の財政赤字は7790億ドルと、12年度以来の高水準だった。社会保障給付の増加や金利費用の上昇で、財政赤字は既に悪化の方向にある。

原題:Greenspan Warns on ‘Extremely Imbalanced’ Path of U.S. Deficit(抜粋)

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