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10-12月期GDP年率1.4%増、2期ぶりプラス-外需回復に鈍さ

更新日時
  • 消費や投資は2期ぶりプラス、外需寄与度は3四半期連続マイナス
  • ならして見ると景気ははっきり鈍化している-第一生命経研の新家氏
Inside The KHK Gears Plant Ahead of GDP Announcement
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg
Inside The KHK Gears Plant Ahead of GDP Announcement
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

2018年10-12月期の実質国内総生産(GDP、速報値)は、2四半期ぶりにプラス成長となった。7-9月期に自然災害で落ち込んだ個人消費や設備投資が持ち直した。海外経済の減速から外需の戻りは鈍かった。内閣府が14日発表した。
         

キーポイント

  • 実質GDPは前期比0.3%増、年率換算1.4%増(ブルームバーグ調査の予想中央値はそれぞれ0.4%増、1.4%増)
  • 個人消費は0.6%増(予想は0.7%増)
  • 設備投資は2.4%増(予想は1.8%増)

茂木敏充経済財政担当相の発表後のコメント:

  • 景気は緩やかに回復していると認識。 名目成長が実質を上回る健全な姿が経済の大きなトレンド。個人消費と設備投資、民需に支えられた成長
  • 外需寄与度は3四半期連続マイナス。情報関連材中心に中国向け輸出の弱含みが顕著
  • 18年の名目GDPは548.5兆円と過去最高を更新した
  • 通商問題や中国経済の先行き、金融資本市場の変動、英国のEU離脱交渉などを注視する
2期ぶりのプラス成長
ブルームバーグ・エコノミクスの増島雄樹シニアエコノミスト
  • 内需は自然災害による7-9月期の落ち込みの反動で強かったが、中国経済減速で外需が下押し。在庫が予想以上に減少したのは19年1-3月期の成長にプラス
  • 重要なのは企業の設備投資が今後どれだけ持続するか。設備投資がけん引した第4四半期の成長は、世界経済が減速する中でショックに脆弱(ぜいじゃく)とみる
  • 今年前半は外需や設備投資が弱含む中、消費増税前の駆け込みや復興インフラ需要など家計と公共投資が経済成長を支える構図になる

インサイト          

第一生命経済研究所の新家義貴主席エコノミスト:

  • 予想通り物足りない反動。消費、設備投資は自然災害の影響から戻りを見せているが、輸出は落ち込みを取り戻せていない
  • 中国経済の減速が一番大きな要因だが、IT関連の世界的な需要の弱まり、引き続き回復しきれていない欧州経済なども輸出に影響している
  • 景気後退は予測していないが今は明確に足踏みの状況、停滞感は強まっている。今年第1四半期の実質年率成長率は1%未満になるのではないか
  • 日銀としては今の政策を粘り強く続けていくこと以外にない

            
SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミスト:

  • サプライズはないが、10-12月の戻しは鈍い。財の輸出の伸びが芳しくない、そこが外需の下押しを膨らませている要因
  • 世界経済全体がピークアウトに向かっている状況。外需の先行きについては慎重に考える必要がある
  • 18年度補正予算、19年度当初予算は拡張方向、秋までは消費税引き上げ前の駆け込み需要が予想されることから、内需が年内弱含むことはない
  • 19年度後半は世界経済のピークアウトの悪影響が膨らむ。ただ世界経済の減速に比べれば日本は財政拡張している分、落ち込みは幾分マイルドになろう

          

詳細

  • 10-12月期実質GDPの内外需の寄与度は、内需がプラス0.6%、外需がマイナス0.3%
  • 18年の実質GDPは前期比0.7%増-内閣府担当者
  • 自動車の貢献で輸出が増加したが、輸入も増えた-内閣府

       

背景

  • 政府は1月の月例経済報告で、国内の景気判断は「緩やかに回復している」を維持する一方、海外は35カ月ぶりに引き下げ、輸出入の判断も下方修正。特に中国経済の先行きに留意する必要があると指摘
  • 日本銀行は1月に公表した経済・物価情勢の展望(展望リポート)で、18年度の実質GDP成長率見通し(政策委員の中央値)を前回の1.4%増から0.9%増に引き下げた。海外経済の下振れリスクの高まりに警戒感示す
(詳細を追加し、エコノミストコメントを差し替えて更新します.)
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