コンテンツにスキップする

2回目の米朝首脳会談まであと3週間足らず、乏しい交渉進展の兆し

  • 北朝鮮のミサイル実験停止は計画が機能していることを示唆
  • 「最も可能性の高い結果は同じことの繰り返し」-MITのナラン氏

トランプ米大統領はあと3週間足らずで北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との会談に臨むが、2回目の米朝首脳会談についてくすぶる最大の問いは、なぜさらに会談を行うのかというものだ。

  8カ月前にシンガポールで行われた歴史的な直接会談以来、北朝鮮は核兵器放棄に向けてほとんど前進しておらず、制裁回避を模索し続けている。米国側の交渉責任者は、非核化の内容や金委員長を満足させるために米側が提示し得ることについて米朝双方がまだ合意していないことを認めている。

SINGAPORE-US-NKOREA-DIPLOMACY-SUMMIT

2018年に会談したトランプ大統領と金委員長

写真家:Saul Loeb / AFP via Getty Images

  これは2月27、28両日にベトナムのハノイで開催予定の2回目の米朝首脳会談を前にして、両国間に依然として隔たりがあることを鮮明にする。トランプ大統領を批判する人々の多くはこうした立場の違いを踏まえ、2回目の米朝首脳会談も、漠然とした原則だけで具体的な進展がほとんどなかった1回目とよく似たものになると予想している。

  マサチューセッツ工科大学(MIT)のビピン・ナラン准教授(政治学)は「米朝首脳会談で双方が北朝鮮の核プログラム抑制に向けて前進すれば素晴らしいだろうが、最も可能性の高い結果は同じことの繰り返しだろう」と指摘した。

  トランプ大統領の首脳会談へのアプローチは、同大統領の特徴の1つであるトップダウン形式が目立つもので、側近が合意をお膳立てした上で最後に首脳に登場させるという従来型の外交をひっくり返すスタイルだ。

  トランプ大統領の支持者らは、ミサイル発射の中止や米兵の遺体返還など、米国がすでに多くのことを達成しており、ほとんど犠牲を払っていないと指摘。持続的な合意への期待は数年ぶりの高さになっていると主張する。先週の一般教書演説でトランプ大統領もそのように論じた。

  大統領はベトナムでの米朝首脳会談の開催予定を発表した際、「私の考えでは、私が米大統領に選出されていなけかったら、今ごろわれわれは北朝鮮との大きな戦争に陥っていただろう」と発言した。米当局者も北朝鮮がもはや米国人を拘束しておらず、交渉材料としてとどめずに最近解放した点に言及した。

  北朝鮮としては、トランプ大統領に米韓合同軍事演習を停止させたと言うことができる。シンガポールの首脳会談前にトランプ大統領は、顧問や日本や韓国など同盟国の助言をよそに毎年恒例の軍事演習を先送りすることに同意した。

  ヘリテージ財団の北東アジア担当シニアリサーチフェロー、ブルース・クリングナー氏は「北朝鮮人に贈り物を与え続けているようなものだ」と述べ、「非核化については進展はない。実際には、北朝鮮は核武装を続けている」と指摘した。

原題:Second Trump-Kim Summit Coming After Scant Signs of Progress (2)(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE