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自社株買いサプライズ、次なる候補でキャッシュリッチ企業に視線

  • 信越化や商社、銀行に自社株買い期待強い-ちばぎんAM・奥村氏
  • 減配避けたい企業は機動的な自社株買いで株主還元と三菱モルガン

2月に入り、6日にソフトバンクグループ、8日にソニーが大型の自社株買いを発表。時価総額上位企業によるサプライズは株式相場の下支え役となった。市場では次なる自社株買い候補探しが始まり、キャッシュリッチ企業や商社、銀行株などが注目されている。

  「期待できるのはやはりキャッシュリッチ企業。日本企業は米国と比べて設備投資を行っていなかったことから、自社株買いが今後広がる可能性がある」とみるのはちばぎんアセットマネジメントの奥村義弘調査部長。同氏はキャッシュリッチで投資家の期待値が高い企業として信越化学工業を取り上げ、「資本政策で株主還元が軸になる商社、大手や地銀など銀行も期待されている」と話す。

  ソフトBGは6000億円という金額の大きさ、ソニーは決算発表日から時間を置いた発表タイミングがそれぞれサプライズとなった。「企業が余剰資金の使い道として一つの答えを示した」と奥村氏。配当取りの時期である2、3月は例年自社株買い発表が増えるが、アクティビストも活発化しそうだ。

  みずほ証券は8日付のストラテジーリポートで、三菱商事やクボタ、ヤマトホールディングス、日本航空、三和ホールディングスなどの自社株買いに期待していると指摘。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では株主から還元要請が強く、財務体質も強い自社株買い候補を昨年12月時点でリストアップした。きんでん、東洋水産、信越化、大正製薬ホールディングス、オリエンタルランド、マキタ、京セラなどだ。

  景気や企業業績の先行き不透明感があることも、企業が株主還元で配当より自社株買いを選択する一因との見方がある。来期以降の業績動向によっては減配の可能性を高めかねない増配には積極的に踏み切りにくい側面があるからだ。

  三菱モルガンの芳賀沼千里チーフストラテジストは「減配を避けたい企業は足元余裕がある資金を機動的に決定できる自社株買いで株主に還元しようとしている。株価が下がって企業が自社株買いを行うなら株式市場全体を考えるとプラス」と分析する。

ソフトBGとソニーの株価推移
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