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日産がゴーン元会長逮捕後初の決算、きょう発表-市場は厳しい視線

  • 市場予想は通期営業益5171億円、会社予想下回る-5年ぶり低水準に
  • ルノーとの協業の停滞で両社が劣勢に陥る懸念もーアナリスト
Hiroto Saikawa
Hiroto Saikawa Photographer: Akio Kon/Bloomberg
Hiroto Saikawa
Photographer: Akio Kon/Bloomberg

日産自動車は12日、2018年度第3四半期(10-12月)決算を発表する。元会長で特別背任の罪などで起訴されたカルロス・ゴーン被告が昨年11月に逮捕されてから初の決算となる。

  日産は同日午後4時半に決算を開示。軽部博最高財務責任者(CFO)が横浜市内の本社で決算会見を開く。主力の米国市場などの収益環境が引き続き厳しい中、ゴーン元会長の逮捕が業績にどのような影響を及ぼすのかにも注目が集まる。

  アナリストによる今期(2019年3月期)の営業利益予想の平均は5171億円。会社予想の5400億円には届かないとみている。3期連続の営業減益を見込み、5年ぶりの低水準となる見通しだ。
  

今期業績の見通し
  • 売上高:会社予想 12兆円 (0.4%) ー 市場予想 11兆7900億円 
  • 営業益:会社予想5400億円(-6.0%)ー 市場予想 5171億円 
  • 純利益:会社予想5000億円(-33%)ー 市場予想 5230億円

 
  日産にとっての懸念材料は主力の米国市場の販売動向だ。インセンティブ(販売奨励金)が高止まりしており、トヨタ自動車も北米の奨励金の抑制に取り組んでいることを明らかにしていた。日産は昨年に米国での奨励金の削減強化を目指したが、その後、月次の販売台数が急落するなど対応に苦しんでいた。

今期は5年ぶりの低水準に落ち込む見通し

日産の営業利益の推移

18年度は市場予想ベース

注:単位は億円

  収益環境が厳しい最中で、ゴーン元会長が逮捕されるという異例の事件が起きた。ムーディーズ・ジャパンの柳瀬志樹シニアクレジットオフィサーはアライアンスが不安定な状態が続くことで、「部品の共同購買を行ったり、研究開発費などが両社で分担できなくなればオペレーション上、非常にマイナス」と指摘。業界内での競争が激しさを増す中、停滞が続けば「日産、ルノーが劣勢に立たされることにもなりかねない」と話した。

米国販売は18年に減少

日産の主要3市場の年間販売台数の推移

出所:会社資料

注:単位のMは100万台

  一方、NHKは5日、有価証券報告書に未記載分の報酬合計91億円余りをゴーン前会長の報酬と確定して、今期決算にまとめて計上する方針を固めたと報じた。

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