コンテンツにスキップする

英中銀、成長予想下方修正-EU離脱の不透明が経済全体に波及と総裁

更新日時
  • 今年の成長率予想を1.2%と予想、昨年11月時点は1.7%
  • 「EU離脱の霧」が緊張を生んでいるーカーニー総裁

イングランド銀行(英中央銀行)のカーニー総裁は7日、欧州連合(EU)離脱を巡る不透明が英経済全体へと波及し、企業の決定を遅らせるとともに消費者に痛みを与えていると指摘した。

  英中銀はこの日、成長見通しを下方修正し、投資が劇的に落ち込むとの予想を明らかにした。総裁は政策発表後に記者会見。見通しを曇らせる「EU離脱の霧」が緊張を生んでいると述べ、不透明感が住宅市場に打撃を与え、また信頼感の重しになっていると分析した。

  英国のEU離脱の期限3月29日まではあと50日ばかりしかないが、離脱後の関係についての合意はまだ固まっていない。英経済は合意も移行期もない離脱に対する準備ができていないと述べたカーニー総裁は、そのような結果になればマイナス成長の可能性が高まるだろうと付け加えた。

Lower 2019 Growth

The BOE cut its forecast for this year and next

Source: Bank of England

  中銀は今年の成長率予想を1.2%と3カ月前の1.7%から引き下げた。引き下げ幅は離脱を決めた2016年の国民投票以降で最大。

  ポンドは中銀の発表後に下げ幅を広げたが、その後やや持ち直し、ロンドン時間午後0時58分現在は0.2%安の1.2904ドル。

  中銀は経済予測について、「EU離脱のあり方についてより明瞭になった時点で」見直す必要があると説明。不確実性による大きな影響を見込んでいると認め、不確実性が小さければ、今年の成長率は1.6%、来年は2.2%になるとの仮説も提示した。

  スムーズな離脱が実現することを前提とするなら、限定的かつ漸進的な利上げが必要になるとの見通しをあらためて示した。ただ、中銀の経済予測に基づくと、インフレ率を目標の2%付近に戻すため今後3年に必要な0.25ポイントの利上げ回数は1回となり、昨年11月時点の3回近くよりも少なくなった。投資家は年内の利上げ確率をほぼゼロとみている。

  中銀は今年の企業投資について、2.75%減少するとの見通しを示し、従来予想の2%増から大きく下方修正した。

  金融政策委員会(MPC)は政策金利を0.75%で据え置くことを全会一致で決めた。ブルームバーグが調査したエコノミストは全員が据え置きを予想していた。MPCは昨年8月に金利を引き上げて以来、据え置きを続けている。

関連ニュース:
英中銀総裁:合意なきEU離脱はマイナス成長の可能性高める

原題:BOE Cuts Forecasts, Says Brexit Damage to Economy Has Risen (1)(抜粋)
Carney Says Brexit Uncertainty Is Cascading Through the Economy

(カーニー総裁の発言を追加します.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE