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ソフトバンクG急騰にもう一つの理由、8年後も孫社長-後継問題封印

  • 過去最大の自社株買い発表、時価総額は2カ月ぶりに10兆円回復、
  • 孫氏「やる気いっぱい」、前線指揮に安心感とエコノミスト

7日のソフトバンクグループ株が急騰し、時価総額が2カ月ぶりに10兆円を回復した背景には過去最大となる自社株買いの発表に加え、もう一つの理由があると市場関係者は見ている。孫正義社長が69歳まで続投を表明し、その後も積極的に経営に関わる姿勢を示したことだ。

  6日の決算説明会で孫社長は、2035年のニューヨーク5番街を自動運転車が走るスライド映像を見せつつ人工知能(AI)革命の未来を語り続け、独演会は2時間に及んだ。最後に後継者を巡る質問に、「社長としては69歳までは続くのではないか」と発言。その後も会長として目を光らせる考えを披露し、「最近は医療も進んでいる。しかも私はかなり元気。まだまだやる気いっぱい、夢いっぱい」と語った。

SoftBank Group CEO Masayoshi Son Presents Third-quarter Earnings Figures

AI革命を力説する孫社長

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  ニッセイ基礎研究所の矢嶋康次チーフエコノミストは、「サウジアラビア問題やファーウェイなどマイナス要因が山積し、先が見通せない中、孫社長が今後も前線に立ってやるということへの投資家の安心感が広がっている」と分析。後継者問題は事実上、封印されたとの認識を示した。

  ソフトバンクGは6日、過去最大となる6000億円を上限とした自社株買いの実施と消却方針を発表。2018年10-12月期(第3四半期)決算も、ソフトバンク・ビジョン・ファンドの貢献で営業利益は前年同期比60%増えた。

  通信子会社ソフトバンクの新規株式公開(IPO)で調達した2兆円は自社株買いのほか、7000億円を有利子負債の返済、残る7000億円を新規投資に充てる方針を表明。孫社長はキャッシュフローやアルゴリズム投資家とは一線を画す独自のビジョン投資家として、未上場のユニコーンを中心に資金を投じていく考えを強調した。

  一方、子会社ソフトバンクの株価はきょうも公開価格の1500円を下回って推移している。矢嶋氏は、子会社の株主から調達した資金を親会社の株価上昇のための施策に振り向けるのは「いかがなものか」とし、ソフトバンク株主にとって「悲しい気がする」と述べた。

過去20年のソフトバンクグループの時価総額推移
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