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ソフトバンクG10年ぶり急騰、自社株買いに驚きの声-ストップ高

更新日時
  • 少なくとも69歳までは続く、その後は会長も-社長後継で孫氏
  • 10-12月期営業利益は6割増、ビジョンファンド利益は3.5倍

ソフトバンクグループの株価が10年ぶりの大幅高を記録した。過去最大の6000億円を上限とする自社株買いの実施と消却方針を発表。2018年10-12月期(第3四半期)の決算も、ファンド収益の貢献で営業増益だった。

  7日のソフトバンクG株は買い気配で始まり、一時前日比1500円(18%)高の9962円と制限値幅いっぱいのストップ高となった。昨年10月17日以来、約4カ月ぶりの高値水準を回復。上昇率の大きさは08年11月5日(19%)以来だ。東証1部の売買代金でトップ。

ソフトバンクグループ株は一時ストップ高、4カ月ぶり高値に

  自社株買いの実施はおよそ3年ぶり。発行済み株式数の10.3%(自社株除く)に当たり、期間は7日から20年1月31日まで。取得資金は通信子会社ソフトバンク上場による手取金の一部を使う。

  孫正義社長は6日の会見で、負債を除くソフトバンクGの保有株式価値21兆円に対し、現在の時価総額は9兆円で、「私は安過ぎると思う」と発言。「どういう行動をするかと言えば、自社株買いをする。全て消却する予定」と述べた。7日の時価総額は10.9兆円に増えており、孫社長としては6000億円の自社株買い・消却の表明で2倍以上の企業価値の増大に成功したことになる。

  SMBC日興証券の菊池悟アナリストはリポートで、自社株買いの発表は「サプライズ」と指摘。業績面では19年にスプリントとTモバイル合併、ソフトバンク・ビジョン・ファンドからの新規株式公開(IPO)など「株価評価の向上につながりやすい利益確定、エグジット系イベントが増加する可能性に注目している」という。

  ブルームバーグ・データによると、カバーアナリスト18人全員が投資判断を「買い」や「アウトパフォーム」など強気としている。

SoftBank

決算会見に臨んだ孫社長、熱弁で約2時間に及ぶ

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  通信子会社の株式上場で得た税引き後の調達額2兆円のうち、自社株買いに加え7000億円を負債返済、7000億円を新規投資に充てる。孫社長は、ソフトバンク株が公開価格の1500円を下回って推移していることについて、「通信子会社は今後増配できる。配当利回りは上場会社で最も高い部類」とし、「1500円の株価を正当化するのに十分な材料」との見方を示した。

  一方、ビジョンファンドの第2弾に関しては、「どの投資家からどの割合を集めるのかは、きょう現在は決めつけてやるという時期ではない」と発言。また、自身の社長後継問題については「少なくとも69歳までは続くのではないか。69を過ぎた後に会長として、直接のCEOとして残るのか、できるだけCEOに日常の業務を任せていくのか、その時判断する」と話した。

  18年10-12月期(第3四半期)決算は、営業利益が前年同期に比べ60%増えた。投資事業の「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」からの営業利益は前年同期比3.5倍の1764億円。

  純利益は前年同期に比べ23%減った。保有する米半導体メーカー、エヌビディアの株価が大幅に下落し、約3000億円の未実現評価損失を計上した。エヌビディア株については、1月に全株を処分したとしている。

  ソフトバンクGは第3四半期に数々の波乱材料に直面した。国内通信事業で昨年12月に大規模な通信障害が発生し、総務省から行政指導を受けた。通信機器として使用する中国の華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)排除の動きも世界的に広がった。一方、サウジアラビアの政府系ファンドが出資するビジョンファンドを巡っては、同国出身のジャーナリストが殺害された事件で批判が残っている。

10-12月期の業績

  • 売上高2兆5146億円、前年同期2兆4001億円
  • 営業利益4383億円、前年同期2740億円
  • 純利益6983億円、前年同期9123億円

セグメント別利益

10-12月期前年同期
国内通信事業1930億円1701億円
スプリント事業 620億円  897億円
ヤフー事業 376億円  492億円
アーム事業40億円の赤字71億円の赤字
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