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日本経済は2期ぶりプラス成長、外需中心に力強さ欠く-10~12月予測

  • 予想レンジは年率0.3-2.2%、個人消費と設備投資の反動増は限定的
  • 輸出失速を起点に景気後退局面入りのリスク高まっているとの指摘も
Images of Electronic Stock Boards As Nikkei and Topix Index Edge Up
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
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Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

日本経済は2018年10-12月期に2四半期ぶりのプラス成長に転じたとエコノミストはみている。前期に自然災害で落ち込んだ個人消費や設備投資の持ち直しが寄与する。ただ、海外経済の減速で外需の不振が続いたほか、内需の反動増も期待されたほどではなく、力強さに欠けたとの見方が多い。

  ブルームバーグがまとめた10人の予測では、全員が10-12月期の実質国内総生産(GDP)のプラス成長を見込む。予想レンジは前期比0.1-0.5%、前期比年率0.3-2.2%。個人消費と設備投資が2期ぶりのプラスとなり、3期連続でマイナス寄与度となる外需の落ち込みを相殺する。7-9月期は前期比0.6%、年率2.5%のマイナス成長だった。

  内閣府は14日に10-12月期のGDP一次速報を発表する予定。安倍晋三首相は5日の国会答弁で、毎月勤労統計の不正調査問題について「GDPには影響ない」との見解を示した。

10-12月期の実質GDP成長率予測

     前期比       前期比年率
三菱総合研究所    0.1%    0.3%
大和総研    0.2%    0.7%
第一生命経済研究所    0.3%    1.2%
農林中金総合研究所      0.3%    1.2%
ニッセイ基礎研究所    0.3%    1.3%
野村証券    0.3%    1.4%
日本総合研究所    0.4%    1.4%
みずほ総合研究所    0.4%    1.4%
SMBC日興証券    0.4%    1.5%
IHSマークイット    0.5%    2.2%
*ブルームバーグ    0.4%    1.7%

  みずほ総合研究所の有田賢太郎上席主席エコノミストは、「本来、自然災害の反動増がもう少し出てもいいが、7-9月期の落ち込みを取り戻すには至らず力強さに欠ける」と指摘する。IHSマークイットの田口はるみ主席エコノミストは、外需に関して18年10月の輸出は米国の対中輸入関税引き上げ前の駆け込み需要で押し上げられたとし、「1-3月期の輸出はかなり低い数字になってくる可能性は高く、下手するとマイナスになることも想定している」と語る。

ブルームバーグの増島雄樹エコノミストの見方
  • 10ー12月期の民間消費、設備投資などの内需は、自然災害による7ー9月期の落ち込みの反動で強く、住宅投資も堅調
  • 中国金属加工機械生産台数の急速な落ち込みにみられるように中国の設備投資を手控えるペースが予想以上に早く、外需の下押しにより12月上旬時点での想定のプラス2.0%を下方修正
  • 19年の前半は、外需や設備投資が弱含む中、消費税前の駆け込みや復興インフラ需要など家計(消費・住宅投資)と公共投資が経済成長を支える構図に
2期連続マイナス成長は回避へ

他のエコノミストの見方

  • 第一生命経済研究所の新家義貴主席エコノミスト
    • 自然災害に伴う7-9月期の大幅マイナス成長の後であり、挽回生産による高成長が期待されていたことを考えると物足りない結果
    • 海外景気の減速を主因に輸出が伸び悩み、18年後半の景気が減速し、足踏みに近い状態にあったことが示される結果となる
    • 足元では「減速」よりも「踊り場」や「足踏み」といった表現の方が似合う景気状況
  • ニッセイ基礎研究所の斎藤太郎経済調査室長
    • 自然災害の影響で大幅マイナス成長となった7-9月期の後としては物足りない伸び
    • 景気は実勢として弱めの動きとなっており、年明け以降も停滞色の強い状況が続く公算が大きい
    • 海外経済の減速に伴う輸出の失速を起点として景気が後退局面入りするリスクはここに来て高まっている
  • 日本総合研究所の成瀬道紀副主任研究員
    • 10-12月期は米中貿易摩擦や中国経済の減速などから輸出の回復が弱く、自然災害で下押しされた7-9月期のマイナス分を取り戻しきれない姿に
    • 当面は、内需主導の景気回復が持続し、潜在成長率並みの成長を確保する見通し
    • 米中貿易摩擦の動向次第では、株価下落を通じた消費への下押しや、企業マインドの悪化を受けた設備投資の下振れなどが起こる可能性も
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