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「ドル禍災」が米企業業績に寒風、春に悪化も-雪解けの保証なし

  • 為替相場変動がファイザーやJ&J、マクドナルドの業績に重し
  • ドルが上昇すれば米国製品の競争力も一晩で変わる-ポールセン氏
Trading On The Floor Of The NYSE As Fed Releases Rate Decision
Photographer: Michael Nagle/Bloomberg
Trading On The Floor Of The NYSE As Fed Releases Rate Decision
Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

失望を誘う四半期決算の要因をリストアップする際、災いの元凶として悪天候と為替相場変動という2つの要因を頼りにすることは多い。

  記録的寒波が元凶だとどれほど指摘されるかは、今四半期が終わるのを待たねばならないが、為替相場変動は昨年10-12月(第4四半期)の米企業決算の多くで災いを生み出す禍とされつつある。ICEドル指数は2018年2月の安値から11月の高値まで10%強上昇し、同四半期の平均値は前年同期比で3%高かった。これを「ドル禍災」と呼ぼう。米国の大半を先週襲った寒波とは違い、この災いは春になって雪解けする保証はない。

  ルートホールド・ウィーデン・キャピタル・マネジメントの最高投資ストラテジスト、ジム・ポールセン氏は為替相場について、「素早く大きな動きだ。経済に影響するまでに常にタイムラグが生じる」と述べ、「ドルが上昇すれば、米国製品の競争力も一晩で変わる」と指摘した。

  この痛手は米企業に一様に広がるわけではなく、輸入に頼る消費関連企業にとってドル高は海外での購買力が増すため朗報だ。しかし、貿易摩擦や米金融引き締め、中国経済の先行き懸念の中で大手米企業の多くが直面する難題をドル高は浮き彫りにする。クレディ・スイス・グループの米国株担当チーフストラテジスト、ジョナサン・ゴラブ氏によると、ドル相場が7-8%変動するごとに米企業利益は逆方向に1%動くという。

ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズのリチャード・ラカイユ最高投資責任者が新興国市場や欧州、米国の株式についてコメント

(出典:ブルームバーグ)

  売上高の半分以上を北米以外で計上しているIBMでは、第4四半期売上高への打撃が従来予想より1億5000万ドル多い5億ドルに上った。ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は収益のほぼ半分を米国外市場に依存しており、同期間の為替相場変動で海外部門の成長がほぼ帳消しになった。ユナイテッド・テクノロジーズも同四半期に為替レートが逆風になったと明らかにしている。

  ファイザーやダウ・デュポン、マクドナルドも既に、ドル高が2019年に与える影響、特に年前半のインパクトについて警告している。

Strong Dollar

The yen is the only major currency that gained against the dollar in 2018

Bloomberg

原題:Dollar Vortex Puts Chill on Earnings That May Worsen in Spring(抜粋)

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