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Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

金利トレーダーは米バランスシート政策転換の意味合い探る

  • 従来予想に比べ弾力的な縮小、流動性の圧迫回避か
  • 利回り曲線スティープ化も-短期債供給の面での圧力後退で
Birds fly over the Brooklyn Bridge in New York, U.S., on Friday, Feb. 1, 2019. U.S. stocks eked out a small gain as a better-than-expected jobs report and signs of progress in trade talks overshadowed a disappointing sales forecast from Amazon.
Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

米金融当局がバランスシート縮小を従来に比べ慎重に進める姿勢を打ち出したのを受け、株式投資家の間には歓声が上がった。一方、金利トレーダーは引き続きその意味合いを探ろうとしている。

  フェデラルファンド(FF)市場では、金融当局が4兆ドル(約438兆円)規模のバランスシートをこれまでよりも弾力的に縮小していくことによって、金融当局が実効FF金利を誘導目標レンジ内に制御できなくなる可能性は減りそうだ。しかし、当局の突然の姿勢転換の結果、金利トレーダーはレポ取引や米財務省短期証券(TB)、ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)、イールドカーブ(利回り曲線)などのあらゆる種類の市場、指標について再考を迫られることになった。

  こうした市場の幾つかは間接的な形で影響を受けるかもしれない。バランスシート政策の変更は米財務省の国債入札に波及効果があるか、金融当局が主要政策手段とするFF金利誘導目標レンジに意味合いを持つ可能性がある。さらに、バランスシートの最終的な規模や、いつそこに到達するかについて当局が詳細を示していないため、投資家には推計しようにも具体的な数字がほとんどない。バランスシートがいつ完了するのかを巡り、ウォール街の予想は今から数カ月先から、2020年以降までと幅がある。

  イートン・バンスで81億ドルもの債券資産の運用に携わるスチュワート・テーラー氏は、「量的引き締めがどのように終了するか誰も高い確度で予想できないだろう」とコメント。「大きな混乱の種だ」と語った。

The Fed's balance sheet will shrink, but it won't go back to what it was

  ただ、市場のベテランが大きな影響を見込む分野の1つはレポ市場だ。バランスシート縮小は金融システムからゆっくりと流動性を引き揚げることになるため、銀行準備は不足気味になり始めるとの指摘は既に一部挙がっていた。それが各社に追加資金の調達を余儀なくするとともに、TB発行の増加と相まって短期金融市場金利の上昇を招いていた。そうした中で、バランスシート縮小プログラムが従来予想よりも早く完了に至れば、主要な資金市場の緊張は回避される公算が大きいと考えられる。

原題:Rates Experts Work to Decode Enigma of Fed Balance-Sheet Pivot(抜粋)

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