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任天堂株9.7%安、スイッチ販売数を下方修正-年末商戦伸び悩み

更新日時
  • 販売目標は2000万台から1700万台に、スマホ向けゲーム配信延期
  • 来期は本体とソフトの販売を増やすと古川社長

家庭用ゲーム機「スイッチ」の販売目標を下方修正した任天堂株が一時、前日比9.7%安の3万540円と2カ月半ぶりの日中下落率となった。

  午前終値は同9.3%安の3万680円。午前11時過ぎから急速に下げ幅を広げた。

  任天堂が31日発表した決算では、今期(2019年3月期)のスイッチ本体の販売目標を下方修正した。年末商戦を終え、従来目標の達成が難しいと判断。今期販売目標は1700万台(従来2000万台)となる。

The 'Nintendo Check-In' Gaming Area Ahead of Earnings

スイッチの販売目標は下方修正された

Photographer: Buddhika Weerasinghe/Bloomberg

  古川俊太郎社長は31日の会見で「なぜ届かなかったのか、しっかり振り返って来期以降に生かしたい。あまり心配はしていない」と説明。「ビジネスを拡大していくうえで基盤はできつつある。来期は拡販の余地が残されている」と述べた。

  1日の経営方針説明会では、4-9月期に販売を上乗せできなかったことが下方修正の原因とした上で、来期は本体とソフトの販売を増やす意向を示した。1家庭で複数のスイッチの購入を促すようなソフトの開発にも取り組む。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の村上宏俊アナリストはリポートで、スイッチの下方修正のため「今回の決算が株価に与える影響はネガティブ」と分析。ただ1-3月期の営業損益が赤字になる可能性は小さく「通期計画は上振れる可能性が高い」との見方を示した。

Nintendo President Shuntaro Furukawa Attends Business Strategy Meeting

経営方針説明会で挨拶をする古川社長

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  スマートフォンゲーム向けのマリオカートシリーズ最新作も3月末までに配信予定だったが、品質向上や配信後のサービス内容拡充のため夏まで延期する。任天堂が狙うスマホ向けゲームからの収益増加につまずいた格好だ。

  ただ1日朝にはLINE(ライン)と協業し、アクションパズルゲーム 「ドクターマリオ ワールド」を開発、運営することに合意したと発表。任天堂を配信元とし、日本とアメリカを含む世界市場に向けて、19年初夏の配信を目指す。

  古川社長は同日の説明会で、スマホ向けゲームの分野で今後も積極的に提携する方針を表明。収益の多様化に加え、他社との連携を通じ、キャラクターを含むIP(知的財産)に触れる機会を増やすことが狙いだ。19年秋には、渋谷に国内初の直営オフィシャルショップを開業する。

  18年10-12月期の連結営業利益は、市場予想を上回った。10-12月期の営業利益では、Wii(ウィー)が好調だった09年以来の高水準。19年3月期の業績計画に変更はない。

10ー12月期の業績
  • 売上高6083.9億円、市場予想5749.9億円
  • 営業利益1586.2億円、市場予想1472.4億円
  • 純利益1042.1億円、市場予想973億円

  一方、1日付の日本経済新聞朝刊は任天堂がスイッチ小型版を早ければ19年度中にも発売する意向だと伝えた。

  報道によると、複数のサプライヤーやゲームソフト会社に伝えており、小型化で利用者層を広げる狙いがあるという。また18年9月に始めた課金制のオンラインサービスでは、「19年中にゲーム愛好家の高額課金者向けに新サービスを始めるもよう」としている。

(経営方針説明会での古川社長の発言内容を追加しました.)
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