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雨宮副総裁:いろいろな可能性排除せずに検討していく-追加緩和手段

  • それぞれの手段の単独か、組み合わせか、あるいはその応用系も
  • 16年9月に長短金利引き下げ、資産買い入れ、マネー加速を提示

日本銀行の雨宮正佳副総裁は31日、下関市内で会見し、「情勢に応じて必要な政策調整を行う」とした上で、追加緩和手段については幾つかあるとして、柔軟に検討していく考えを示した。

  雨宮副総裁は「追加緩和の手段については、2016年9月に長短金利操作を導入した際に申し上げた通り、幾つかの手段はある」と言明。「それぞれの手段の単独か、組み合わせか、あるいはその応用系も含めて、いろいろな可能性を排除せずに検討していく」と述べた。

  日銀は16年9月の会合の公表文で、具体的な追加緩和手段として、1)短期政策金利の引き下げ、2)長期金利操作目標の引き下げ、3)資産買い入れの拡大、4)マネタリーベース拡大ペースの加速-を挙げていた。

  今月22、23日の金融政策決定会合の「主な意見」によると、一人の委員が「経済・物価の下方リスクが顕在化するならば政策対応の準備をしておくべきである」と指摘。「何か大きな危機が起きるまでは行動しない、という態度は望ましくない」とした上で、「状況の変化に対しては、追加緩和を含めて迅速、柔軟かつ断固たる対応を取る姿勢が望ましい」と述べた。

  米連邦公開市場委員会(FOMC)は29-30日に開いた定例会合で、政策金利を据え置くとともに、幾分かの漸進的利上げが適切とした文言を声明文から削除し、前回会合の方針から大きく方向転換。バランスシートの縮小についても柔軟に対応する方針を示唆した。これを受けて、31日の東京外国為替市場で、ドル・円相場は1ドル=108円台後半まで円高が進行している。

  雨宮副総裁はFOMCの決定による影響について「為替相場は短期的にはいろいろな要因で動く」とした上で、今回の決定で「内外金利差縮小の可能性を意識する見方もあるだろうが、一方で今回の判断により米国経済の堅調さがさらに確実となる、米国経済が下支えされるということであれば、むしろドルの需要増に結び付くとの見方もあるだろうから一概には言えない」と語った。

  その上で、「いずれにせよ、米国の適切な金融政策運営を通じて米国経済の堅調さが維持される、あるいは下支えされることは日本経済にとっても良いことだろう」と述べた。

  シティグループ証券の村嶋帰一チーフエコノミストは同日付のリポートで、声明文のフォワードガイダンス(政策金利の指針)について「今回のガイダンスを文字通りに読めば、次の政策変更が利下げとなる可能性もあることになる」と指摘した。

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