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Photographer: Akio Kon/Bloomberg

デサント、投資ファンドと非公開化を検討-伊藤忠TOBは「一方的」」

更新日時
  • 伊藤忠が出資比率を40%に引き上げ-支配権の獲得は目的とせず
  • デサントは「連絡も事前協議の機会もないまま一方的」とコメント
Tokyo Skyline As Japan’s Inflation Slows Again
Photographer: Akio Kon/Bloomberg

デサントと筆頭株主の伊藤忠商事の間で経営の主導権を巡る対立が深まっている。投資ファンドと手を組んで株式の非公開化を検討するデサントに対し、伊藤忠は重要決議の拒否権を目指し株式公開買い付け(TOB)で対抗する構えだ。

  伊藤忠商事は31日午前、デサント株のTOB開始を公表した。約200億円を投じて出資比率を30.44%から40%に引き上げ、3分の1以上の拒否権の獲得を目指す。子会社化など支配権は目的としていない。買い付け期間は3月14日までで、買取価格は30日終値に約50%上乗せし1株2800円。同社はTOBの結果を踏まえ、経営体制の立て直しに向けた株主提案をする可能性があるとしている。

  デサントは同日午後、伊藤忠のTOBについて「取締役会に対して何らの連絡もなく、また事前協議の機会もないまま一方的に行われた」とコメントを発表。特定の投資ファンドとの間で非公開化を含む資本・業務提携の可能性について初期的検討を継続的に行っていることを明らかにした。

  伊藤忠は1971年にデサントに資本参加し、同社が過剰在庫やアディダスとのライセンス契約終了で2度の経営難に陥る中、役員の派遣や原料調達などで立て直しに貢献した。94年から2013年までは伊藤忠出身者が代表取締役を務め、08年からは持分法適用関連会社となっている。

  ただ、13年2月には取締役などへの事前連絡がないまま、創業家出身の当時常務だった石本雅敏氏が社長に昇格。最近は中期目標の未達や韓国事業への過度な依存に異を唱え対立していた。一方、デサントは18年8月にワコールホールディングスと提携するほか、11月には投資ファンドとの間で非公開化を協議していることを伊藤忠に通知していた。

  日本経済新聞電子版によると、伊藤忠の小関秀一専務執行役員は31日大阪市内で記者団に対し「らちが明かない。TOBで一気に進めよう決断した」と述べた。デサントからMBOの提案を受けたことが契機で、「巨額の借金をつくって経営陣も残る提案だったので断った」という。

(全面的に詳細を追加し更新します.)
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