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下方リスク顕在化なら政策対応準備しておくべきだ-日銀

  • 状況変化に対し追加緩和を含め断固たる対応望ましい、と同じ委員
  • 当面政策変更ないとの予想の固定化を防ぐ工夫が必要、と別の委員
日銀の黒田総裁

日銀の黒田総裁

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
日銀の黒田総裁
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

日本銀行は22、23日の金融政策決定会合の「主な意見」を公表した。それによると、一人の委員が「経済・物価の下方リスクが顕在化するならば、政策対応の準備をしておくべきである」と述べていたことが分かった。

  この委員は「現状、物価上昇率の目標値への到達が遠ざかっているのであるから、何か大きな危機が起きるまでは行動しない、という態度は望ましくない」と指摘。「むしろ状況の変化に対しては、追加緩和を含めて迅速、柔軟かつ断固たる対応を取る姿勢が望ましい」と述べた。

  別の委員も「物価見通しの下方修正が続く中、当面は政策変更がない、という予想が金融市場で過度に固定化されてしまうことを防ぐ工夫が必要である」との見方を示した。

  米連邦公開市場委員会(FOMC)は29-30日に開いた定例会合で、政策金利を据え置くとともに、利上げを少なくともしばらくの間見送ることを示唆。さらに幾分かの漸進的利上げが適切とした文言を声明文から削除し、前回会合の方針から大きく方向転換した。またバランスシートの縮小についても柔軟に対応する方針を示唆した。

  主な意見では世界経済の下振れリスクへの懸念も多く表明された。ある委員は「不確実性が高まるとともにリスクが下方に厚みを増しており、一部は顕在化する懸念がある」と指摘。一人の委員は「最近の株価下落は、世界的な実質成長率の低下をある程度予想している」との見方を示した。

  物価の弱さについても懸念が示された。ある委員は、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は緩やかにプラス幅の拡大を続けていくとしながらも、「その動きは弱く、かつ不安定であることに加え、原油価格が下落していることから、 2%に達するにはしばらく時間がかかる」と述べた。別の委員は「原油価格の下落もあって物価上昇は遅れており、先行きの不確実性も高い状況が続いている」と指摘した。

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