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FOMC、当局は「思い切ったハト派的停止」-市場関係者の見方

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パウエル議長

パウエル議長

Photographer: Al Drago/Bloomberg
パウエル議長
Photographer: Al Drago/Bloomberg

米連邦公開市場委員会(FOMC)は29-30日に開いた定例会合で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を2.25-2.50%のレンジで据え置いた。将来の金利変更の判断においては「辛抱強くなる」と表明。バランスシートの縮小については柔軟に対応する考えを示唆した。

  これについての市場関係者の見方は以下の通り。

◎ハト派姿勢はFOMCが米国と世界の成長への楽観弱めた兆し-TCW
  TCWグループの新興国市場ストラテジスト、クリストファー・ヘイズ氏は、米金融当局者に最近見られるハト派姿勢はFOMCが米国と世界の経済成長のいずれもについても楽観論を弱めている兆しだと指摘した。

  • 「勝ち組はベータが高めの新興国市場と米ドルに影響を受けやすい市場だろう」
  • 「差し当たり、実質的に好材料であることは確かであり、ドルと米国の金利に下押し圧力をかける場合は特にそうだ」

◎米金融当局は「思い切ったハト派的停止」実施しようとしている-BMO
  FOMCが全ての政策手段において、「思い切ったハト派的停止を実施」しようとしていることは明らかだとBMOキャピタル・マーケッツのストラテジスト、ジョン・ヒル氏がリポートで指摘した。

  • 「政策金利の次の動きが引き上げになることを意味するガイダンスが全て声明から削除され、ブレークイーブン・インフレ率(BEI)の下振れに言及した」
  • 「バランスシートについては、2019年のテーパリングと、年末までに縮小を止める可能性に向けた地ならしが行われているのは明らかだ」
  • 正常化は金利の道筋についても保有証券の規模に関しても今後は自動操縦ではなくなる
  • イールドカーブは「典型的なハト派的」反応だった
  • 当局はこの利上げサイクルの最終的なFF金利水準が2.40%になる「可能性を開いた」

◎米金融当局は20年に利下げ迫られる可能性-キャピタル・エコノミクス
  キャピタル・エコノミクスの米国担当シニアエコノミスト、マイケル・ピアース氏は年内の急激な景気鈍化を予想しており、米金融当局は2020年の初頭に利下げを迫られるだろうと述べた。

  • ピアース氏はFOMCの金利据え置き決定後に発表したリポートで、3月の利上げの可能性はFOMC前にほとんど否定されていたが、4-6月(第2四半期)の利上げは現在、非常に疑わしくなっていると指摘
  • それでもキャピタル・エコノミクスは総合的に考えて、4月30日から5月1日に開かれるFOMCか、6月18、19日のFOMCのいずれかで1回の追加利上げが行われると予想
  • しかしピアース氏は経済成長がこの先、急激に鈍化するとの自身の予想をより重視するだろうと述べた
  • 景気鈍化により米金融当局は20年に0.75ポイントの利下げを余儀なくされる

◎当局の「かなりのハト派傾斜」がドル安招いた-ウェルズ・ファーゴ
  FOMC声明を受けてドルが下落したのは、追加利上げに関する具体的な文言が削除されたことへの反応であり、「市場にとって不意打ちだったことは確かだ」。ウェルズ・ファーゴの通貨ストラテジスト、エリック・ネルソン氏がこう指摘した。

  • さらなる政策調整に関して「辛抱強く」という言葉を使用したことに加え、バランスシートの正常化への柔軟性は「ドル売りのもう1つの理由となった」とネルソン氏
  • ネルソン氏は、将来の利上げについて想定外ではないが、当局の「文言変更」を伴う必要があると指摘

◎FOMC声明のこれほどの変化は想定外-UBSウェルス・マネジメント
  UBSウェルス・マネジメントのストラテジスト、アレホ・セルウォンコ氏は、FOMCのこれほどの文言変更は想定外だったことを今日の市場の反応は示していると指摘した。

  • 当局が一段と柔軟な姿勢で、金利の道筋だけではなくバランスシートの見直しペースの調整にも明らかに前向きなことは、新興国資産に強気の兆候だ
  • 現在のマクロ経済環境がドル相場の安定、弱含みにつながろう。これは従来、新興国資産を下支えする要因となってきた
  • グローバルポートフォリオで新興国のクレジットと株式をオーバーウエートとする方針を維持する
(1人目を加えて更新します.)
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