アップルは新たな3Dカメラ準備、20年iPhone向け
Mark Gurman、Debby Wu-
AR対応を強化し、立体感ある画像で現実世界の再現が可能に
-
新システムのセンサーのテスティングを巡りソニーと協議と関係者


米アップルは、より高性能の3Dカメラを搭載したiPhone(アイフォーン)を来年にも発売する計画だ。拡張現実(AR)への対応を強化する。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
関係者によれば、ロングレンジ対応の3D背面カメラは、周囲のスキャンによって立体感のある画像で現実世界を再構成することを目指し、デバイスから最大約15フィート(約4.5メートル)離れた距離で作動する。アップルの顔認証機能を起動させるため、ユーザーの方を向き25-50センチの距離で動く現行アイフォーンの3Dカメラシステムとは大きく異なる。
非公開情報であることを理由に関係者が匿名を条件に語ったところでは、新たなシステムは、より長い距離ではうまく機能しない既存のドットプロジェクション技術に代わり、レーザースキャナーを採用。さらに最新型の三つ目のカメラや改良された写真キャプチャーツール、次世代アイフォーンに導入を予定するより高性能な半導体チップも特徴という。
関係者によると、レーザースキャナー搭載の3Dカメラは、より正確な奥行き知覚と仮想オブジェクトの配置を可能にする。アップルが新システムのセンサーのテスティングを巡り、ソニーと協議していると関係者の1人は述べた。
2020年のアイフォーンカメラは、アップルが早ければ同年の発売の準備を進める「ARヘッドセット」の先駆けとなる可能性がある。アップルの広報担当者は、同社の計画に関するコメントを控えている。
関係者によれば、アップルは新たな3Dカメラシステムについて、当初は19年に投入するアイフォーン最上位機種の背面に搭載することを目指していたが、延期を決めた。レーザースキャナー搭載の3Dカメラは、20年春にもリリースを予定する「iPad Pro(アイパッド・プロ)」の最新モデルでお披露目されることもあり得る。

ポケモンGOのARオーバーレイ

iPhone「XS」と「XS Max」のカメラ機能のデモを行うアップル従業員
原題:Apple Is Said to Prep New 3-D Camera for 2020 IPhones in AR Push(抜粋)