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東ガス社長:LNG契約更新は条件改善へ強気姿勢-海外投資てこ入れ

  • 仕向け地条項、契約更改のタイミングで「徐々に撤廃していく」
  • 利益のうち海外事業の割合を20年度に20%まで拡大する目標維持

国内最大ガス会社の東京ガスは、液化天然ガス(LNG)の今後の契約更新について、価格などの条件が改善されるようオーストラリアやマレーシアなどの供給側企業に対し強気の姿勢で臨む方針だ。また、当初計画より遅れている海外投資については、2019年度に巻き返しを目指す。

Tokyo Gas Co. President Takashi Uchida

内田高史社長

Source: Tokyo Gas Co.

  内田高史社長は25日、ブルームバーグとのインタビューで「LNG市場は需給が緩んでいる状態であり、それを生かさない手はない」として、既存の供給側企業が契約条件を大幅に改善しない限り、東京ガスは更新は行わない方針だと明言した。一方で、新規のガス供給プロジェクトについては、条件も勘案し、新旧両方の交渉状況を見ながら最善の意思決定を行いたいとの考えを示した。

東京ガスのLNG長期契約

年約560万トン分が2025年までに契約満了を迎える。

出典:東京ガス、ブルームバーグ

脚注:モザンビークプロジェクトは生産開始日が明らかになっていないため除外

  内田社長は、重要なのはまず価格であり、次に契約の量や期間などの柔軟性だと説明。「小売り市場がこれだけ自由化されている中にあっては柔軟性のないものはリスクになる」と述べる。そして、長期契約で必要量を押さえる方針だが、契約条件に柔軟性があり低価格で買える形が最も望ましいとした。

  東京ガスは1969年に日本で初めて米アラスカ州からLNGの調達を開始して以来、徐々に輸入量を拡大し、現在は6カ国14プロジェクトから長期契約に基づいて調達している。購入量は年間約1400万トン。ただ、そのうち8プロジェクトは2020年代に契約の更新か打ち切りかを迫られることになる。

  昨年には北米からシェールガス由来のLNGを長期契約に基づき日本で初めて受け入れた。内田社長は、調達先の多様化などにより契約面での譲歩を勝ち取りたいと語った。

  公正取引委員会が17年に独占禁止法違反の疑いがあると指摘した「仕向け地条項」と呼ばれる、買い手側の第三者への転売制限については、契約更改のタイミングで「徐々に撤廃していく」との考えを示した。

  また、国内のガス小売り自由化により競争が激しくなる中、同社が将来的な収益拡大の活路と見ているインフラ構築などの海外事業について、中期経営計画で目標に掲げた2600億円規模の投資額目標の進捗(しんちょく)状況が当初計画より遅れていることを明らかにした。

  内田社長は、中計初年度の18年度について「海外の投資が思ったほど伸びていない」とし、「19年度にはさらにてこ入れしなければいけない」と危機感を示した。

  海外投資の遅れについては、入札案件で落札できなかったり、プロジェクトに参画できたものの当該国の最終的な意思決定に遅れが出ていたりするなどの理由を挙げ、現状は「立ち止まっている状況にある」との認識を示した。しかし、19年度には進捗が期待できるとし、中計3カ年の投資目標額は維持し、20年度の全体利益の中で同事業の割合を前期の約5%から20%にまで引き上げる目標も維持するとした。

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