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Photographer: Akio Kon/Bloomberg

円高で為替ヘッジなしの米国債に妙味、国内勢が資金投じるとの見方

  • 「どんどん円高に行くような感じではない」ー三井住友トラストAM
  • ドル100円に近づけば為替ヘッジなし外債投資増えてくる-岡三証
Japanese 10,000 yen banknotes are arranged for a photograph in Kawasaki, Kanagawa Prefecture, Japan, on Saturday, July 7, 2018. Japan’s currency rose against every single Group-of-10 peer in the first half, with an average 4.8 percent gain. Now a combination of U.S. protectionism, European populism and emerging market turmoil threatens to push the yen even higher in the second half, according to analysts.
Photographer: Akio Kon/Bloomberg

円高進行で、国内投資家の為替差損を回避(ヘッジ)しない米国債への投資妙味が向上しているとの見方が出ている。これまでは為替リスクから二の足を踏んできたが、既に円高がある程度進んだため、現状の水準からさらなる円高も予想しづらいからだ。

  米国債の利回りは日本国債を上回っているが、為替リスクを回避するためのヘッジ付きだと高コストで運用益は期待できない。一方でヘッジなしだと円高に振れた時に大きな為替差損を被る可能性があった。最近の為替水準ではそれ以上の円高進行の可能性が低くなったため、ヘッジをかけずに済むというが市場関係者の見立てだ。

  三井住友トラスト・アセットマネジメントでリサーチ運用グループ長とチーフファンドマネジャーを務める栗木英明氏は、米国の追加利上げ観測は後退しているが経済は引き続き堅調なので「少なくともどんどん円高に行くような感じではない」と言い、「米債は為替込みでリターンを狙えるヘッジなしが魅力的になってきた」と語る。

  主要生保の今年度下期計画によると、3月末の円相場の見通しの中心値レンジは1ドル=110-114円で、足元の円相場の109円台は円高に映る。10年物の米国債利回りは2.7%台だが、為替ヘッジ付きで購入した場合の運用利回りは現在マイナス0.08%前後となり、ゼロ%付近で推移する同じ年限の日本国債よりも見劣りする。

  三井生命運用統括部の中村寛チーフファンドマネージャーは、為替ヘッジなしの外債投資は110円を超える円高水準では「恒常的に入ってくる」と指摘。保険契約者が為替リスクを負う外貨建て保険も、円相場が110円を超える局面では加入が増えていると言う。

為替ヘッジなしの外債投資は110円を超える円高水準からか

  国内勢による海外中長期債の投資は、円相場の急騰を受けた6-12日の週に2兆2161億円の買い越しと、財務省の統計でさかのぼれる2005年以降で4番目の大きさだった。

  生保は昨年10月から3カ月連続で海外の中長期債を合計9000億円超売り越した。岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「生保は手元に運用資金がたまっているはずだ」とみており、対ドルで100円に近づけば為替ヘッジなしでの外債投資が増えてくると予想している。

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