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日銀:物価すべて下方修正、海外リスク「強まっている」-現状維持

更新日時
  • 物価は増税と教育無償化の影響除き19年度0.9%、20年度1.4%上昇
  • 「貸出増加を支援するための資金供給」などを1年延長-全員一致

日本銀行は23日の金融政策決定会合で、長短金利操作付き量的・質的緩和の枠組みによる政策運営方針の維持を7対2の賛成多数で決定した。片岡剛士、原田泰両審議委員が反対した。経済・物価情勢の展望(展望リポート)で、消費者物価指数(除く生鮮食品、コアCPI)前年比の見通しをすべて下方修正した。

  同リポートでは、経済、物価の見通しは引き続き「下振れリスクの方が大きい」とした上で、海外経済を巡る下振れリスクが「このところ強まっている」と指摘。企業や家計のマインドに与える影響を「注視していく必要がある」として警戒感を示した。物価についても上昇を遅らせてきた諸要因の解消には時間を要しているとの説明が追加された。

Bank of Japan Governor Haruhiko Kuroda Speaks At News Conference Following Rate Decision

日本銀行本店

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  長期金利の誘導目標は「0%程度」としてある程度の変動を認める方針で、国債買い入れ(保有残高の年間増加額)のめど「約80兆円」も維持。短期金利は「マイナス0.1%」に据え置いた。指数連動型上場投資信託(ETF)と不動産投資信託(J-REIT)の買い入れ方針も従来通り。「当分の間、現在の極めて低い長短金利の水準を維持する」とのフォワードガイダンス(政策金利の指針)にも変更はなかった。

  「貸出増加を支援するための資金供給」、「成長基盤強化を支援するための資金供給」、「被災地金融機関を支援するための資金供給オペレーション」などの措置について、受付期間を1年延長することを全員一致で決定した。

当面の金融政策運営のポイント

  • 長短金利操作(賛成7反対2)
    • 短期金利:日銀当座預金のうち政策金利残高にマイナス0.1%適用
    • 長期金利:10年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう国債買い入れ
      • 金利は経済・物価情勢などに応じて上下にある程度変動し得る
      • 保有残高の増加額年間約80兆円をめどにしつつ弾力的に買い入れ
  • 資産買い入れ方針(全員一致)
    • ETFとJ−REIT:保有残高がそれぞれ年間約6兆円、約900億円相当で増加するよう購入。市場の状況に応じて上下に変動し得る
  • フォワードガイダンス
    • 2019年10月予定の消費税率引き上げの影響を含めた経済・物価の不確実性を踏まえ、当分の間、現在の極めて低い長短金利水準の維持を想定
  • 展望リポート
    • コアCPI前年比の見通し(政策委員の中央値)は18年度0.8%上昇(昨年10月の見通しは0.9%上昇)、消費増税と教育無償化の影響を除き19年度0.9%上昇(同1.4%上昇)、20年度1.4%上昇(同1.5%上昇)
    • 実質国内総生産(GDP)成長率の見通しは18年度0.9%増(1.4%増)、19年度0.9%増(0.8%増)、20年度1.0%増(0.8%増)

 
  ブルームバーグがエコノミスト50人に行った事前調査では1人を除き全員が現状維持を予想していた。午後3時半に黒田東彦総裁が定例記者会見を行う。決定会合の「主な意見」は1月31日、「議事要旨」は3月20日に公表。

ブルームバーグの事前調査の結果はこちら

(第2段落に発表内容を追加し、見出しも差し替えて更新します.)
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