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メイ英首相のEU離脱「プランB」、野党支持頼みの構図は変わらず

  • メイ首相はプランBでEUの譲歩模索も、議会通過は判然とせず
  • 労働党議員の切り崩し狙えば、保守党内の造反増やすリスク

メイ英首相の欧州連合(EU)離脱「プランB」は議会が否決した当初案の二番煎じで、EUに譲歩を求める内容だった。だが、たとえ首相がEUから譲歩を勝ち取ったとしても、プランBが議会を通過するかは判然としない。数字のパズルが解けないからだ。

  メイ首相は先週、432対202という大差で離脱案を否決された。EUに懐疑的な姿勢を取る与党・保守党の118人に加え、保守党に協力する北アイルランドの政党・民主統一党(DUP)は議員10人全員が反対に回った。これらは本来ならば首相を支持するはずの議員だ。

U.K. Prime Minister Theresa May Presents Brexit Plan B to Parliament

メイ英首相

Photographer: Luke MacGregor/Bloomberg

  次回の採決で可決にこぎ着けるため首相が取り得る選択肢は2つ。造反しないよう与党内の議員を説得するか、最大野党・労働党から支持を取り付けるかだ。

  労働党のコービン党首はメイ首相に救いの手を差し伸べるよりも総選挙実施に関心を表明しているため、同党に支持を頼むのは首相にとってリスクが大きい。労働党の立場に歩み寄れば保守党議員の一部を疎外することになる上、労働党議員の切り崩しには国民投票の再実施を約束するなどが恐らく必要になるだろう。そこまで踏み込めば保守党内で首相に対する反発は間違いなく強まるが、支持に回る労働党議員は100人に満たない可能性がある。

  従って、首相に残る道は保守党議員とDUPの結束を図ることになる。前回反対した128人を賛成に回らせることができれば、330対304で離脱案は承認される。

  首相にとって厄介なのは、保守党議員の少なくとも9人は前回反対した理由が明確なEU離脱を望んだためではなく、国民投票の再実施を求めたためだったことだ。この9人は首相がEUから譲歩を得たとしても支持に回る公算は小さく、差は321対313に狭まる。

  この321票には前回の採決で支持に回った労働党議員3人と独立系議員3人が含まれており、このうち4人が立場を変えるだけで首相案は支持と不支持が均衡し、議長裁決に持ち込まれる。また保守党議員57人は首相案に反対票を投じると公言しており、このうちの一部はかたくなに引かない構えだ。
 

原題:May’s Brexit Plan B Still Leaves Her Needing Opposition Votes(抜粋)

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