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IMF:世界経済成長予想を下方修正、3年ぶり低水準-欧州が減速

  • 19年世界成長率は3.5%へ、下方修正は過去3カ月で2回目
  • 世界成長リスクは下振れ方向-日本の19、20年成長率予想は上方修正

国際通貨基金(IMF)は21日発表した最新の世界経済見通し(WEO)で、2019年の世界経済の成長率が3年ぶりの低水準になると予想した。貿易問題を巡る緊張があらためて高まれば、世界経済はいっそう減速するだろうと警告した。

  IMFは19年の世界経済成長率を3.5%と、昨年10月時点に比べ0.2ポイント下方修正し、欧州の需要軟化と昨年末の相場急落を指摘。20年は3.6%に上向くと予想したが、3カ月前の予想に比べて0.1ポイント低い。

Blame Europe

IMF sharply downgrades outlook for German, euro-area economies

Source: International Monetary Fund

  世界成長率予想の下方修正は過去3カ月で2回目。昨年10月には、貿易摩擦のエスカレートや新興国市場のストレスを指摘したが、今回はドイツとイタリア経済の弱さ、トルコの予想より深刻なリセッション(景気後退)に言及した。

  経済成長へのリスクは下振れ方向に傾斜しているとし、貿易戦争拡大や英国の合意なき欧州連合(EU)離脱、中国の予想より急激な景気減速といった危険性を強調。「浮上しつつある多くのリスクについて、吟味しておくことが重要だ」とIMFチーフエコノミストのギータ・ゴピナート氏は述べた。

  主要国の今年の経済成長率予想で、最も大きく下方修正されたのがドイツ。ドイツの成長率は1.3%と、10月の前回予想から0.6ポイント引き下げた。自動車の排ガス基準の厳格化を受けた低調な工業生産や消費者需要の鈍化が理由。ソブリン債利回り上昇が成長を妨げているイタリアと、抗議デモ「黄色いベスト運動」が経済に打撃を与えているフランスの成長率予想も下方修正した。ユーロ圏全体の成長率は従来予想より0.3ポイント低い1.6%とした。

  米国は従来と同じ2.5%に据え置き、20年に1.8%に減速すると予測した。共和党主導の減税措置の効果が薄れ、景気が金利上昇に反応すると指摘した。

  日本の成長率については、政府が10月の消費増税を見据えた経済対策を発表したのを受け、19年を1.1%、20年を0.5%とそれぞれ0.2ポイントずつ予想を上方修正した。

  中国の今年と来年の成長率予想は6.2%に据え置いた。インドの今年の成長率は従来予想より0.1ポイント引き上げ7.5%とし、20年は7.7%との見通しを示した。

原題:IMF Sees Weakest Global Growth in Three Years as Europe Slows(抜粋)

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