コンテンツにスキップする

米国債の投資家の変化、債券市場でアキレス腱になる恐れ

  • 価格に敏感な民間投資家の割合増加-入札データ
  • 米国のファンドが18年に10年物米国債入札の約5割を購入

米政府は危機時代の借り入れ記録を突破し、年間1兆ドル(約110兆円)を超える国債を発行しているが、頼りにしているのは財政赤字の穴埋めをさらに高コストにする恐れのある債権者たちだ。

  15兆6000億ドル規模の米国債市場は必ずしも顧客を失っていないが、需要が最も大きく伸びているのは公的なセクターでなく民間セクター。こうした価格に敏感な買い手がより良い金利を求め始めると、米国債の平均金利を押し上げかねず、問題になる。平均金利は既に9年ぶりの高水準に近い。

  投資家基盤の変化は指標の10年物米国債の入札結果から明らかだ。外貨準備の頭打ちを背景に外国勢の購入割合が伸び悩む半面、国内勢の応札割合は上場投資信託(ETF)やパッシブ運用商品の台頭の中で着実に上昇している。米国のファンドは平均で2018年の毎月の入札の約5割を購入。10年の約2割から大きく拡大した。

Home Bias

Domestic funds have overtaken foreign buyers at 10-year Treasury auctions

Source: U.S. Treasury

Note: Data show % of total purchases, excluding Federal Reserve

  外交問題評議会のシニアフェローで、元財務省当局者のブラッド・セッツァー氏は「国内の買い手がネットの供給分全ての吸収に前向きになるかどうか、ある時点で米国債利回りがより魅力的な資産となる水準に上昇せざるを得ないかという疑問が根強い」と指摘した。

  海外投資家の基盤も変化しつつあり、外貨準備運用者などの公的部門から、価格が適正でなければ応札を強制されにくいとみられる民間セクターにシフトしつつある。米国債市場の4割程度に当たる約6兆2000億ドルは米国外の投資家が保有しているため、こうした投資家の選好が米国の財政に極めて重要となる。

原題:Shifting Treasuries Buyer Base May Be Bond-Market Achilles Heel(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE