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任天堂株が年初急上昇、不振の1年から脱却兆し-スイッチ3年目期待

  • 人気タイトルが発売予定、他社の次世代機登場は来年の可能性
  • スイッチ販売2000万台の今年度達成は難しいとの見方も

任天堂の株価が今年に入り急上昇している。約10年ぶりの5万円回復を目前にしながら、一転崩れた昨年の不振から脱却しつつある背景には、発売3年目を迎える家庭用ゲーム機「スイッチ」のソフトなどに対する期待感がある。

  2019年の任天堂株は18日までに16%上昇し、東証1部の時価総額上位100社で構成されるTOPIX100銘柄の上昇率で4位だ。18年は4年ぶりに下げ、下落率は同指数よりも大きい29%。年始こそ堅調だったが、ソフトの品ぞろえや4月に発売した段ボール製工作キット「ニンテンドーラボ」への失望、スイッチの販売不透明感などが徐々に足かせとなった。

2017年以降の任天堂株の推移

  米国モーニングスターの伊藤和典アナリストは、19年度は「自社ソフトの勢いとサードパーティーのキャッチアップが重なる。18年度よりもいい年になるのではないかという予感だ」と話す。スイッチ向けソフトは、昨年10-12月期に発売したポケモンシリーズや「大乱闘スマッシュブラザーズ スペシャル」が好調な上、今年も「どうぶつの森」やポケモンの新作など人気タイトルの発売が予定されている。

Nintendo Releases Their Biggest Game of The Year "Super Smash Bros Ultimate"

店頭に並ぶスイッチ向けソフト

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  競合ゲーム機のソニーのプレイステーションやマイクロソフトのXbox(エックスボックス)が来年まで、次世代機を発売しない可能性がある点もスイッチには追い風だ。また、任天堂がスイッチ販売価格の値下げなどに踏み切れば、新規ユーザーを獲得できる余地も生まれる。

  一方、任天堂が掲げた18年度のスイッチの販売目標2000万台については、未達との見方が強まっている。ブルームバーグがアナリスト6人を対象に行った調査によると、クリスマス商戦を含む昨年10-12月の販売台数予想は平均で約870万台。4-9月の実績507万台との累計では1400万台弱となり、残り3カ月で600万台以上を販売する必要がある。古川俊太郎社長は昨年12月の京都新聞の取材に対し、「容易ではない目標」と述べていた。

市場は2000万台未達も織り込み済み

出所:エース、CLSA、クレディ・スイス、大和、ゴールドマン・サックス、ジェフリーズ、JPモルガン、モルガン・スタンレー、モーニングスター、ペラム・スミザ-ズ、SBI、SMBC、ウェドブッシュ、ウィリアム・オニールの各証券や調査会社と任天堂

  ただし、モーニングスターの伊藤氏は、目標未達は株価にある程度織り込み済みで、「1800万-1900万台のレンジなら全くネガティブではない」と言う。任天堂は31日午後4時に10-12月期(第3四半期)の連結決算を発表する。

  米ゲーム調査会社のDFCインテリジェンスのデビッド・コール最高経営責任者(CEO)は、スイッチで遊ぶ層は小さな子どもや任天堂のゲームで育った世代になりがちだと指摘し、「いかにユーザーの幅を広げるかが大きな課題」とみている。

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