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ゴーン被告が不正報酬10億円、日産と三菱自蘭合弁から-合同調査

更新日時
  • 他の取締役と協議せずゴーン被告が独断、一部の日産社員に指示して
  • 三菱自益子CEO「刑事告発も」、同社で他の不正は発見されず

日産自動車と三菱自動車は18日、両社の前会長で会社法違反(特別背任)の罪で起訴されたカルロス・ゴーン被告が、2社の折半出資でオランダに設立した現地法人と独自に雇用契約を結び、約782万ユーロ(約9億7500万円)の金銭の支払いを受けていたことが両社の合同調査でわかったと発表した。

  発表資料によると、支払いを受けていたのは2018年4月から11月にかけてで、他の取締役と協議せず独断で支払いを受けていたとしている。ゴーン被告と同様、同現地法人の取締役を務める日産の西川広人社長と三菱自の益子修会長CEOは報酬は受けていないという。

  日産は不正に支払われた報酬であるとして、ゴーン被告から返還を受けるべく検討していくとした。三菱自もゴーン被告の責任を追及していく方針だが、他の不正は発見されなかったとした。現地法人は三菱自の日産傘下入りを受けてシナジー創出を目的に17年6月に設立され、ゴーン被告は取締役に就任していた。

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取材に応じる益子会長

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  同日、都内で記者団の取材に応じた三菱自の益子会長はゴーン被告への不正な支払いがあったことについて「一切、認識していなかった」と述べた。調査の結果、ゴーン被告は不正に報酬を得る目的で合弁を設立したことがわかったとし、日産と同様に損害賠償を求めるほか、刑事告発の可能性についても検討していくとした。

  三菱自の発表資料によると、蘭合弁「NMBV」には日産と三菱自から計約1562万ユーロの資金が提供されていた。ゴーン被告はこれを原資としてNMBVとマネージング・ディレクターとしての雇用契約を結び、報酬を受けていた。一連の行為はゴーン被告が一部の日産社員に指示して実行。雇用契約は権限のない者が締結し、報酬の支払いも適正な手続きがされていなかったという。

  18年3月期の有価証券報告書に記載されたゴーン被告の役員報酬は日産が7億3500万円、三菱自は2億2700万円だった。また、ルノーから受け取った報酬(17年分)は約9億5000万円だった。
  
  日産は16年に燃費不正問題で経営危機に陥っていた三菱自に2000億円超を出資して筆頭株主となっていた。三菱自は昨年11月、ゴーン氏の逮捕を受けて、同氏の代表取締役と会長職の解職を決めたと発表。ゴーン前会長の不正行為がなかったかどうか内部調査を進めていた。

(共同調査の詳細や三菱自CEOのコメントなどを追加して更新します.)
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