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ハモンド英財務相、採決後に企業幹部らと電話会議-不安は払拭できず

  • アマゾンやシーメンスなどの企業が参加、失望と懸念の表明相次ぐ
  • ホンダも合意なき離脱なら欧州事業に深刻な影響及ぶと指摘

メイ英首相の欧州連合(EU)離脱案が議会で大差で否決されてから2時間とたたない頃、ハモンド財務相は電話にかかりっきりになっていた。相手は、近く英国がEUから合意なしに離脱することを恐れる企業の幹部やロビイストらだった。

  1時間にわたったこの電話会議には、米アマゾン・ドット・コムや独シーメンスといった企業の幹部も参加した。ハモンド財務相は無秩序な離脱を避けるため議会が取り組んでいるとし、3月末に設定されている離脱期限の延期も示唆するなど、高まる懸念を抑制しようと努めた。

  だが、企業幹部から寄せられたのは失望や懸念ばかりだった。メイ首相は行き詰まりを打開するため週内に超党派の協議を開催すると約束したが、そうした中でも一部の企業幹部は緊急時に備える計画を強化すると決定した。

U.K. Theresa May Fights For Her Brexit Deal

ハモンド英財務相

Photographer: Luke MacGregor/Bloomberg

  この電話会議に出席した英国商工会議所(BCC)のアダム・マーシャル事務局長は、採決後にBCC会員企業は不満と怒り、我慢の限界を感じたと発言。「政治決定に大きな利害がかかっているが、ドタバタ劇はやむ気配がない」と語った。

  英自動車メーカー、ボクソール・モータースは議会採決を受け、合意なき離脱の可能性が取り除かれなかったことに「極めて失望している」と表明した。同社の親会社であるフランスのグループPSAは英国内の工場2カ所のうち一つの閉鎖を検討している。

  ホンダも対処策を実施に移しつつあるとしながら、それでも合意なき離脱は欧州事業に深刻な影響を及ぼすと懸念を示した。国境での新たな検査が物流システムを混乱させ、EU・英国間のモノの移動に関税が課されることで競争力が損なわれると指摘した。

  欧州製薬業界のロビー団体は、袋小路に陥った英国の政治は同国の患者の安全と国民の健康にとって現実的かつ差し迫った脅威を呈していると警告。同業界が長らく回避を訴えてきた合意なき離脱となれば通関が滞り、医薬品が不足する事態に陥る恐れがあるとの見方を示した。

原題:Hammond’s Late-Night Call Fails to Ease Company Brexit Fears (2)(抜粋)

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