長期金利がゼロ%に低下、5年入札順調や英EU離脱巡る不透明感で
三浦和美
更新日時
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先物は入札結果を好感して上げ幅拡大、現物債利回りは軒並み低下
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好需給環境があらためて意識され買い優勢-三井住友トラストAM
債券相場は上昇。長期金利は1週間ぶりにゼロ%まで低下した。英国の欧州連合(EU)離脱を巡る不透明感などから株式相場が下落したことや、この日に実施された5年利付国債入札が順調な結果となったことを受けて買いが優勢となった。
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市場関係者の見方
三井住友トラスト・アセットマネジメントの押久保直也シニアエコノミスト
- 5年債入札は極めて順調な結果、好需給環境があらためて意識されて後場は買いが優勢
- 英国のEU離脱問題など外部環境の不透明要因が多い中で、債券に対する需要が強まっている面も
- 日本銀行の物価見通し引き下げ観測で将来的に正常化を模索していくという方向性が否定される形となり債券の買いやすさにつながっている
5年債入札
- 最低落札価格101円21銭、市場予想は101円20銭
- 応札倍率5.15倍と前回から上昇、テールは前回2銭からゼロに縮小
- 過去の5年債入札の結果
背景
- 英議会、EU離脱案を大差で否決-メイ首相が超党派の協議開始へ
- 東京株式相場が3日ぶり反落。日経平均株価は前日比112円54銭安の2万0442円75銭で終了
- 日銀が来年度物価見通しを下方修正へ、原油の大幅下落で-関係者
新発国債利回り(午後3時時点)
2年債 | 5年債 | 10年債 | 20年債 | 30年債 | 40年債 | |
-0.165% | -0.155% | ゼロ% | 0.460% | 0.690% | 0.790% | |
前日比 | -1.0bp | -1.0bp | -1.0bp | -0.5bp | -0.5bp | 横ばい |
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