中国、1MDB救済に手を貸すとマレーシアに16年に提案-WSJ紙

  • 捜査をやめさせる方向で中国が影響力行使を申し出たとWSJ紙
  • 香港でWSJ記者の自宅・オフィスの盗聴を中国が提案したと同紙

マレーシア政界を巻き込んだ汚職事件の舞台となった政府系投資会社1マレーシア・デベロップメント(1MDB)を巡り、中国高官が救済に手を貸すとマレーシア側に2016年に申し出たと米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が報じた。

  WSJが内容を確認した会議記録によると、当時のナジブ・マレーシア首相の周辺が1MDBの資金を横領したとの疑惑について、米国などの捜査をやめさせる方向で中国が影響力を行使できると複数の中国当局者がマレーシア側に申し出た。

ナジブ前首相(2018年10月25日)

写真家:Joshua Paul / Bloomberg

  マレーシア側は見返りとして、広域経済圏構想「一帯一路」を進める中国に鉄道・パイプライン事業の権益をオファーしたという。WSJによれば、中国政府の報道室に同紙がコメントを求めたが返答はなく、中国外務省はこれより先に1MDB救済のために資金が使われたことを否定した。

  1MDBは横領やマネーロンダリング(資金洗浄)を巡る世界的スキャンダルの焦点となっており、米国とマレーシアのほか、シンガポールでも1MDBに関係する捜査が進められている。ナジブ前首相は1MDBに絡む汚職や背任、資金洗浄の罪で刑事責任を問われた。

  WSJは会議記録に基づき、1MDBに関する取材を行っていた同紙記者に誰が情報をリークしているか突き止めるため、香港で複数の記者の自宅とオフィスを盗聴することを中国側が提案したとも伝えた。中国が何らかの情報を提供したかどうかは明らかでないという。

原題:China Offered to Bail Out Malaysia’s 1MDB Fund, WSJ Says (1)(抜粋)

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