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知的財産や華為などが鍵、米中貿易協議の成否を左右する7つの問題

  • 知的財産の問題は最も厄介であり、合意できるかどうかを左右し得る
  • その他に「中国製造2025」やエネルギー、農産物輸入など
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米中両国の当局者は北京で7日から通商協議を開始する予定だ。先月1日の米中首脳会談で決まった90日間の貿易戦争「停戦」中の合意を目指す。

  今回の次官級通商協議で事態が大きく打開することは期待できないものの、90日の間に合意に至らなければ3月に双方が関税に直面することから重要な意味を持つ。高官級の協議開催が月内に見込まれており、香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)によればトランプ米大統領は今月の世界経済フォーラム(WEF)年次総会(ダボス会議)で、中国の王岐山国家副主席と会談する可能性が高い。

  以下は、今後の協議進展の鍵となる7つの問題だ。

1.知的財産

  中国が米企業に高度な技術の移転を強制し、知的財産を盗んでいるとの米国の主張は最も厄介な問題であり、合意に達するかどうかを左右し得る。米国は12月の米中首脳会談後、90日の停戦期間中の交渉では中国が技術移転や知的財産保護、サイバー窃盗活動などの問題に対応する方法の「根本的変化」が焦点になると指摘した。

2. 華為技術と5G

  中国最大の電気通信機器メーカー、華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)は、中国政府が支援する産業スパイ活動を手助けしているとの米国やその同盟国の主張を否定してきた。同社は次世代移動通信「5G」技術開発を急いでおり、5G関連の重要な特許技術の約 10%を保有している。しかし同社の取り組みは、政府調達から同社製品を排除し、他の国にも同様の措置を勧める米国によって妨げられている。

3.「中国製造2025」

  中国の産業政策「中国製造2025(メイド・イン・チャイナ2025)」はロボット、クリーンエネルギー自動車、バイオテクノロジーなど10の先端技術を重点分野とし、ハイテク産業で世界をリードすることを目指している。米政府はこうした国家主導の取り組みは世界貿易機関(WTO)のルールに反し、海外投資家にとって不公平な競争条件を生み出す可能性があるとして反発している。トランプ政権が課した関税は同政策の重点産業の多くを狙い撃ちしている。

4.エネルギー

  米中間の貿易摩擦は両国に利益をもたらすはずの取引を阻んでいる。米国は原油と天然ガスの輸出大国になりつつあり、一方中国は世界最大の原油・天然ガス輸入国として台頭した。中国が米国産液化天然ガス(LNG)への報復関税を撤回すれば米国の販売は回復する見込みだが、エネルギー業界がより懸念しているのは、中国企業に米国のLNG輸出プロジェクトに巨額投資をするよう促せるぐらい業界への信頼が回復するかどうかだ。

5.農産物輸入

  投資家は中国が大豆やトウモロコシ、綿花、コーリャン(ソルガム)、豚肉など米農産物への報復関税を撤回するかどうかに注目している。同報復関税により米中部は大きな打撃を受けた。中国はまた、米乾燥穀物への反ダンピング・制裁関税を撤回する可能性があるほか、米国産鶏肉の輸入を認めるかもしれない。中国は昨年12月、米国産コメの輸入を許可した。通商協議が物別れに終われば、中国はこの数週間に行った米国産大豆の発注をキャンセルすることもあり得る。  

6.自動車関税

  中国は米国からの輸入車に25%の関税を課した後、1月1日から一時的に同関税を廃止した。同関税により、米テスラや独BMW、ダイムラーなど、米国で生産された車を中国で販売する自動車メーカーは打撃を被っていた。中国での自動車販売は昨年11月まで6カ月連続で減少しており、12月の販売データは今週発表される。

7.銀行の中国市場アクセス

  中国は外資系金融機関の国内市場アクセス拡大を公約している。昨年11月にはスイスのUBSグループが外資として初めて、中国本土で現地資本と展開している証券合弁事業の経営権掌握を認められた。

原題:Seven Key Issues to Determine Success of U.S.-China Trade Talks(抜粋)

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