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米企業の記録的な自社株買い、弱気心理に太刀打ちできず-29兆円規模

  • 発表済みの自社株買い、記録上2位の規模-トップは今年4-6月
  • この間にS&P500種は15%下落、2008年の金融危機以降で最悪
Trading On The Floor Of The NYSE Following FOMC Rate Decision
Photographer: Michael Nagle/Bloomberg
Trading On The Floor Of The NYSE Following FOMC Rate Decision
Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

株式相場の下支え役が板に付いているコーポレート・アメリカも、強気相場の延命には限界があると気づいたかもしれない。

  10-12月(第4四半期)に米企業が発表した自社株買いはこれまでのところ、記録上の過去最大に近い規模となっているが、この間にS&P500種株価指数は15%下げ、2008年の金融危機以降で最悪となっている。同指数は今週24日には、弱気相場入りまで2ポイントに迫った。

  自社株買いが資金の無駄遣いだという批判もあれば、そもそも自社株買いは株価にさほど影響しないとの分析もある。しかし市場に強い下向きの力が流れていることを物語っている。10月以降に米企業が発表した自社株買いは、2600億ドル(約28兆8000億円)の大台に乗せた。ビリニー・アソシエーツが1984年に集計を始めたデータによれば、この額を上回ったのは過去に一度だけで、今年4-6月(第2四半期)だった。

  ペン・ミューチュアル・アセット・マネジメントの最高投資責任者(CIO)、マーク・ヘッペンストール氏は「自社株買いはぎりぎり明るい材料だが、現時点では来年の企業利益と経済成長の見通しに対する投資家センチメントの変化に圧倒されている」と解説。「長期的にはバリュエーションを助けるが、短期的には市場を救ってくれると期待するのは難しい」と述べた。

  ビリニーのデータは自社株買いの発表額であり、実行額ではない。ガイダンスとしては完璧ではないが、実行額は発表額を追いかけ、同じ道を進む。

Near-record share buybacks haven't been enough to stop the bleeding in market

自社株買い、もはや救世主にあらず

出所:ビリニー・アソシエーツ、ブルームバーグ

  企業の自社株買いはここ数年で規模が膨らみ、米国株の最大の買い手となっている。相場が荒れた今年2月、ゴールドマン・サックスのコーポレート・トレーディング・デスクに過去最大規模の自社株買いの注文が出された後、相場は底を打った。

  今回も自社株買いが活発になっているが、株式市場で雪だるま式に膨らむ損失に歯止めをかけられていない。株式市場では9月のピーク以降、時価総額にして7兆ドル以上が消失した。

原題:Billions in Buybacks No Match for Bears With Stocks Cratering(抜粋)

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