コンテンツにスキップする

米当局は利上げ停止も、トランプ大統領が自ら招いた経済的ダメージで

  • 政府機関閉鎖とFRB攻撃で政策の不確実性増大、雇用や投資を抑制
  • 株価急落は家計資産を目減りさせ消費に打撃与える恐れ
トランプ大統領

トランプ大統領

Photographer: Zach Gibson/Bloomberg
トランプ大統領
Photographer: Zach Gibson/Bloomberg

トランプ米大統領は望み通り、米連邦準備制度に利上げを停止させる可能性がある。トランプ氏の米金融当局批判と政府機関の一時閉鎖で株式市場は混乱し、2019年経済成長率見通しが下方修正されかねないためだ。

  S&P500種株価指数は24日に2.7%下落し、米株式相場は9月の高値から20%近い値下がりとなり、弱気相場入り目前となっていた。ただ、26日には5営業日ぶりに反発した。

2019年の市場リスクについて話すアライアンスバーンスタインのガーション・ディステンフェルド債券共同責任者

夜明け:アメリカ大陸。 "(情報源:ブルームバーグ)

  最近の相場下落のきっかけは、今年4回目の利上げを連邦公開市場委員会(FOMC)が12月19日に決めたのを受け大統領がパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長解任を議論したとのブルームバーグ・ニュースの21日の報道だった。

  FOMCは利上げ決定とともに、19年に利上げペースを緩める可能性も示した。一方で、堅調な経済見通しも提示し、来年の経済成長率を2.3%(FOMC参加者の予測中央値)、来年1-3月期の失業率を平均3.5%と予想。19年に2回の追加利上げが正当化されると説明した。

  しかし、こうした見通しは市場の乱高下で修正される公算が大きい。株価下落は家計資産を目減りさせるため消費に打撃を与える上、ボラティリティー上昇に伴う資本コスト増加で企業景況感も悪化する。さらに、貿易戦争やFRB批判など政府の政策を巡る不確実性も投資を妨げかねない。

  マクロポリシー・パースペクティブズの創設者、ジュリア・コロナド氏は、株価急落で19年の成長率予想が下方修正される公算は大きく、米金融当局による追加利上げは同年後半にずれ込む可能性があると予想。「今の相場調整に反映されている信頼感の揺らぎが、投資や雇用に影響する可能性は極めて高い」と付け加えた。

  サマーズ元財務長官は26日にツイッターで、リセッション(景気後退)入りの確率は12月より前の「50%弱」から60%に跳ね上がったとコメントした。サマーズ氏は予測の根拠を説明していない。

原題:Trump’s Self-Inflicted Economic Damage Could Cause Fed to Pause(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE