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野村CEO:欧州人員削減など改革加速、拠点機能を一部移転 (訂正)

訂正済み
  • 海外各地域でROE5%以上目指す、赤字続きの欧州には厳しい目標
  • ソフトバンク初値の公開価格割れ「よい影響はない」と永井CEO

野村ホールディングスは欧州事業の抜本的な見直しを加速する。厳しい経営目標を課し、人員削減や資本の縮減などで達成を図る。

  海外事業の不振が続く野村HDは4日、米州、欧州、アジアの全地域で税前の株主資本利益率(ROE)5%以上を達成できる体制を目指すことを公表。達成時期について、野村HDの永井浩二最高経営責任者(CEO)は、ブルームバーグ・ニュースの20日の取材に対し「来年度、最低限これを達成するように号令をかける」と述べた。

TOKYO: Nomura Holdings Chief Executive Officer Koji Nagai Interview (Stills)

永井浩二最高経営責任者(CEO)

Photographer: Kentaro Takahashi/Bloomberg

  ROEは経営の効率性や収益性を示す指標で、赤字の場合はROEもマイナスになる。2017年度の同社全体のROEは7.9%だが、欧州部門は過去10年で2度しか税引き前黒字を計上しておらず、直近の17年度も147億円の赤字だったため、厳しい目標となる。永井CEOは売り上げ増と人員を含むコスト削減の両方が必要だと明言した。

  野村HDは08年に経営破綻した米リーマン・ブラザーズ・ホールディングスから欧州部門を買収。欧州の人員は2倍以上に増え、その名残で現在は約3020人いる。

  英国にホールセール部門の拠点があるため、欧州以外の米州やアジア、日本など他地域の取引の一部も扱っており、過剰な資本を抱えている。これもROEを引き下げる原因となっているとして、今後3年程度でいびつな資本構造の解消を進めるとした。拠点機能の一部をロンドンからコストの低い地域に移転する方向だが、詳しい場所は検討中だという。

ソフトバンク上場

  また、19日に新規上場(IPO)したソフトバンクの初日株価が公開価格割れしたことの個人投資家心理への影響について、永井CEOは「常識的に考えて、よい影響はない」と述べた。過去最大の2兆6500億円を調達したソフトバンクだったが、同日は公開価格比15%安の1282円で引けた。関係者によると、野村ホールディングスの引き受け総額は主幹事団で最大だったという。主幹事証券として責任を感じるかどうかについてはコメントを控えた。

  永井CEOは、IPOで公募価格に対する初値のプレミアムを取りに行くタイプの投資家にとっては「ちょっと期待外れになった」と指摘。そこでの利益を前提に、別の商品への投資を考えていた投資家の心理には「かなり悪い影響を与えてしまった」と述べた。同社の調べでは、17年の新規上場銘柄の初値は公開価格を平均2.12倍上回り、公開価格割れは89銘柄中8銘柄だったという。

  今年度末の株価水準について、永井CEOは日経平均株価が「2万5000円まで上昇しても不思議ではない」と予想。株価が織り込む少し先の状況を考えると、仮に米中通商摩擦、英国のEU離脱(ブレグジット)などが深刻でなければ企業業績が底堅く推移するとみており、消費税導入に伴う景気対策や、東京五輪直前のムードなどを考慮すると「日本株は売られすぎだ」とした。

  インタビュー後の25日の日経平均は終値ベースで昨年9月以来の2万円割れとなった。ブルームバーグのデータによると、21日の日経平均構成銘柄の株価収益率(PER)の中央値は11.56倍。一般に15倍以下なら割安とされる。

(英拠点機能移転に関して会社側からの補足情報提供により訂正します.)
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