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黒田総裁、先行き巡る不確実性さらに高まっている

  • 最近の保護主義的な動きは慎重に点検していく必要
  • 保護主義的な動き、長期化すれば負の影響が増幅される恐れも
 

日銀の黒田東彦総裁

 

日銀の黒田東彦総裁

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
 

日銀の黒田東彦総裁
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

日本銀行の黒田東彦総裁は26日、都内で講演し、「先行きを巡る不確実性はさらに高まっている」との見方を示した。

  黒田総裁は「このところ海外経済の動向を中心とする不確実性が増している」と言明。特に米中間の貿易摩擦をはじめ最近の保護主義的な動きは「慎重に点検していく必要がある」と語った。

  これまでのところ、この問題がわが国経済に及ぼす影響は「限定的」としながらも、その解決に「時間がかかる可能性も否定できない」と指摘。展開次第では「企業マインドの悪化や金融市場の不安定化を伴って負の影響が増幅される恐れもある」との懸念を示した。

  英国の欧州連合(EU)からの合意なき離脱の可能性や、米国の利上げの動きが新興国からの資本流出につながる可能性、中東などの地政学的リスクなどにも「留意が必要」と指摘。中国では製造業景況感の改善ペース鈍化など一部に弱めの動きも見られ、「貿易摩擦の影響なのか」今後見極めていく必要があると語った。

  金融政策運営については、金融緩和のベネフィットだけでなくコストについてもバランスよく考慮しながら、物価目標の実現に向け、「強力な金融緩和の下で、一歩ずつ歩みを進めていく方針だ」と述べた。

  日銀は20日の金融政策決定会合で、長短金利操作付き量的・質的緩和の枠組みによる政策運営方針の維持を決めた。長期金利の誘導目標は「0%程度」としてある程度の変動を認めるとし、短期金利の「マイナス0.1%」と共に据え置いた。指数連動型上場投資信託(ETF)などの資産買い入れ方針も従来通り。「当分の間、現在の極めて低い長短金利の水準を維持する」とのフォワードガイダンス(政策金利の指針)も維持した。

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